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第50話 花火大会
屋台をハシゴして、階段の所で、屋台やさんに貰った、新聞紙を広げて座る事にした。
たこ焼き、焼きそば、唐揚げ、ポテト、飲み物と、結構、買った。
「お腹空いてなかったと思ってたのに、屋台見たら、美味しそうに見えて、沢山、買っちゃったーなー」
「これ位は、食べられるよ。冷めない内に、食べよう」 (屋台見てた時、子どもみたいだったなぁ。あっちへこっちへ行って、それ見てたら、こっちまで楽しくなってくるよ)
「じゃあ、たこ焼きー。アッチチ。でも、美味しいー」
拓真がそんな俺を見てたから、拓真も食べたいのかと思って。
「拓真、食べる?ハイ、あ〜ん」
たこ焼きは、1つだけ買ったから、串も1つだけ。だから、何にも考えず出た行動だったが、
拓真は、目を丸くして、ちょっとびっくりした顔したから
「あっ。ごめん。男同士で変だよねー」(ヤバ、なんも考え無しで、やってた-。引かれたかな?あー、俺のばか)
「いや。貰う。ハイ、あ〜ん」(まさか、和希から、あ〜んなんて、マジ嬉しい。他の女がやると目障りで媚びうってる感じだから、絶対断る。けど、和希がやるとなんかナチュラルで可愛いー、天然かー)
1個食べて「美味いな。もう1個頂戴。ハイ、あ〜ん」
「じゃあ、熱いからねー。気をつけて」(拓真、可愛いー。なんかヒナドリに餌あげてる感じ)
焼きそばと唐揚げは、拓真が殆ど食べたが、少し分けて貰ったり、ポテトは、2人で食べた。
今日の花火は、どこが良かったとか変わり花火は、アレは、花だとか星だったとか、川に移った花火も綺麗だったとか話は、尽きなかった。
「そろそろ、帰ろうか?」
「うん。拓真、今日は、ありがとう。凄く楽しかった〜。ホント、ありがとう。夏休みの思い出になったよ」
「俺も、楽しかったから。気にするな。和希、ちゃんと絵日記に今日の事、書いておけよー(笑)」
「もう、小学生の宿題じゃないんだからなぁー」(でも、絶対、今日の事、忘れない。心の絵日記には、書いておこう)
ハハハって笑って、拓真は、俺の頭を撫でながら、
「来年も、来ような」って。
「うん、また、来よう」って言って、帰り道を歩いた。
ホントに、楽しかった。夏の思い出になった。
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