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第80話 思惑(拓真)
シュ-ティング系、ダンス系、バスケと暫く
ゲ-センで遊んだ。
体を動かしたりしたから、良い感じで、お腹が空いてきた。
「和希、お腹空かないか?」
「空いたかも。疲れたし、夕飯行く?負けたから、奢るよ。何、食べたい?」
「いいのか?……じゃあ、ハンバーグ屋が
あったから、そこ行こうぜ」
頼んだハンバーグ定食がきて、「美味しいね」
って言いながら、熱いのか、ハフハフする姿が可愛い。
俺も食べながら、今日の映画、ゲ-センの話をして、盛り上がった。
俺は、頃合いをみて、話しだした。
「和希、今日、楽しかった?」
「うん。楽しかったよ。なんで?」
「………和希さぁ、俺の事、避けてると感じてたから。俺の思い違いだったら、悪い。俺、今日、和希と出掛けて、楽しかったから、もし、避けて無いなら、また、誘ってもいいか?」
「………。避けて無い」
「そっか。俺の思い違いだったんだな。あー良かった。じゃあ、また、誘うよ」
「…………。分かった。予定無い時ね」
「もちろん、それでいいよ」
ちょっと、和希が気まずそうにしてるから、話を変えて、暫くして、店を出て、和希が「そろそろ、帰ろう」って言うから、もっと一緒に、居たかったが、次の事を考えて、あんまり無理強いしない事にした。駅に歩き出した。
和希と駅で分かれて、電車の中で、今日の事を思い出していた。
和希は、避けて無いって言ってたが、やっぱ、避けていたようだ。気まずそうにしていたのが、何より証拠だ。和希は、素直だから、顔に出るからな。
俺は、あの言い方したら、和希は、断れないと分かってて、わざとあんなに風に言ったんだ。これで、誘っても、断り難くなってるはず。
''ヨシ''っと、心でガッツポ-ズした。
これからも、和希の可愛い姿が見れる。
和希がホラ-が苦手な事。ぎゅーっと握られた腕。映画を観て怖がってる姿、強がってる姿が可愛いかった。ゲ-センで、案外負けず嫌いな所がある事。今日1日で、また、和希の色々な面が見れた。
また、絶対、誘って2人で出掛ける。今度は、どうやって誘うか?どこ行こうか?考えたら、
楽しくなった。
良い気分で、アパートに帰った。
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