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第84話 (亮介)
和希は、今、疲れて隣で、俺の腕の中で寝ている。
あれから、話を少しして、交代で風呂入って、
和希をベッドに誘った。
今日は、どうしても優しく抱けなかった。
和希が「もう、無理」「やめて」って言っても抱くのを辞めなかった。和希の中に、俺の証を注ぎ込んだ。
腕の中の和希の頬には、涙の後があった。
「泣かせたな」和希が今、誰に抱かれてるか分からせたかった。何度も俺の名前を呼ばせた。自分の行為に自嘲した。
和希の話を聞いて、ここ最近、様子がおかしかった事に納得した。
金曜日に、時々会え無かった事、ぼんやり考え事してること。
和希が2股掛けられるような奴じゃないからな
和希に俺と付き合いを辞めるか聞いた時は、答えが恐かった。でも、和希の正直な気持ちを聞いて、俺の事を好きになりたいと思ってくれているのが、嬉しかった。
"友達以上恋人未満"か。
拓真って奴は、多分、あの時、和希の背後に居た奴だろう。車のバックミラー越しにしか見え無かったが。さり気なくキスして俺の存在をアピールしたが、諦め無かったか。
6:4か?大学違う分、俺の方が分が悪いか?5:5かもな。
隣に寝てる和希の顔を見ながら、もっと一緒に居る時間を持とうと思った。
和希の柔らかな髪を撫でながら、「絶対、大事にするから、早く俺の事、好きになれ」
いつもの言葉が自然に出た。もう、呪文だなって思って、和希の体をぎゅーと抱きしめた。
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