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第85話 旅行①(和希)
‘明日、10時頃に迎え行く’
‘OK。車借りられたの?’
‘大丈夫。前から言ってたからな。友達の所に借りてから、行くから。すぐ出かけられるようにしといて後、海パン忘れるなよ’
‘了解。友達の所から出る時、LINEして’
‘OK。じゃあ明日な’
明日の土曜日から1泊で旅行だ。亮介とスマホでどこにするか?調べて、温泉だけじゃなく、他も満喫したいからと千葉の館山にあるスパリゾートホテルに決めた。関東圏内で近場だし、スパがある。10種類の温泉スパと温水プールが水着で入れる。他にも内風呂もある。折角行くから、1日楽しめる所にした。金額もリ-ズナブルだ。
スマホで、明日行くスパホテルを検索して、明日、楽しみだなぁと思った。
当日、亮介が9時頃迎え来て、車で移動中だ。
「亮介、早くない?友達、大丈夫だった?」
「早く行くって言ってあったから。2時に部屋入れるから、その前に、昼飯食べて、時間有るようなら、近くの海岸散歩してもいいと思ったら、早く行きたくなって」
「海岸散歩もいいね。スパもプールも楽しみ」
「そう考えると温泉だけじゃなくって良かったな。海は、無理だけど、プールで和希の海パン姿見れるしな」ニヤ。
「目がやらしい。エロ魔神」
「スパとプールあんまり、はしゃぎ過ぎるなよ。夜の体力残して置よ」ニヤニヤ。
ちょっと恥ずかしいなって
「………。亮介のバカ。エロ魔神」
「何、紅くなってんの。可愛い」
車内で、音楽聞いたり、話たり、昼飯を軽く食べて、ホテルに着いた。思ったより早く着いたから、そのまま、車で、近くの海岸に行く事にした。
海岸の駐車場に、車を置いて、海岸を歩いて
「やっぱ寒いな。和希、大丈夫?」
「うん、大丈夫。あんまり、人、居ないね」
「そうだな。少し歩いて、あそこ座ろう」
と言って、手を繋いできた。
人もいないし、そのまま手を繋いで歩いた。
海を見ながら、亮介の足の間に俺は、座って収まってる。亮介が背後から、俺のお腹に 手を回して覆い被さりながら
「あ-。あったけ-、和希って、体温高いのかな?」
「子供じゃないんだから。……なんかこの体勢とロケ-ション、デジャヴなんですけどー」
「あーぁ。夜景の時な。あの時は、膝の上で抱っこだけどな。似たような感じか-。あー。
あったけ-。ずっとこうしてたい」
亮介は、俺に告白してからは、こういう事を言うようになった。もう、気持ちを言ったから、遠慮しないらしい。俺は、恥ずかしいやらで、少し困る。はっきりしない自分だから返事にも困ってしまう。
「そうだ。旅行記念で、写メとろうぜ」
2人顔寄せて、自撮りだ。
「な、もう一度撮ろう」
また、顔を寄せて撮ろうとしたら、亮介が素早く、俺の頬にチュッと、カシャッ。同時だった
「亮介、確信犯。俺、びっくりして、変な顔になってるよ。絶対。やだー、消して」
画面見て
「大丈夫。可愛いよ-。絶対、消さないからな
ほら、見ろ」
そこには、ちょっとびっくりして、目を丸くしてる俺と嬉しいそうな亮介のキス顔。
亮介、嬉しいそうだから、まぁいいか。
「まぁ。大丈夫かな?じゃあ、消さなくっていいよ」
「やりィ。マジ、和希大好き。待ち受けは 、 だめ?」嬉しいそうに、ぎゅーと抱きしめる。
「待ち受けしたら、引くから」あははは
亮介が時間を確認して、
「結構、いい時間だ。寒くなってきたし、部屋入れると思うから、少し休んで、それからスパとプール行こう。宿泊者は、明日、会計済んでも入れるらしいぞ。だから、今日、無理に全部入らなくってもいいんだぞ」
「え-。マジ。じゃあ、今日は、スパにして、明日、プール少し遊んで帰ろうかな」
「そうした方がいいかもな。25mのプールだけだから、泳ぐ位しか出来ないしな」
「でも、楽しみ-」と言って、車まで、手を繋ぎながら歩き出した。今度は、恋人繋ぎだ。
車の中で、和希って呼ばれたから、振り向いたら、口にチュッ。
「さぁ、宿行こう」亮介、自分でやって照れてる。こういう所、可愛い-よね。
「うん」って言って、亮介のほっぺにチュッ。
あー、俺まで、恥ずかしい事しちゃった。
照れてる2人を乗せて、車は、宿に走り出した。
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