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第99話 イルミネーション③(和希)
拓真の話しを黙ったまま聞いていた。
好きだと言われて驚いて声が出無かったのとショックな話で頭が整理で出来ない。
拓真は、俺が男もイケる事。もしかして男と付き合っているんじゃないか?と思ってる事。車で迎えに来た時にキスしてる所を見た事。首の後ろにキスマ-クがあった事。俺の事初めて会った時から気になっていた事それが友達付き合いしている内に好きになった事。を話してくれた
俺は拓真がまさか知っていると思わなかった。
男もイケる事や亮介と付き合ってる事知られていることがショックだった。
拓真が俺の事好きになってくれた事が嬉しかった。
今まで拓真は男に興味無いから諦めていた。
だから本当に嬉しかった。
忘れようとして諦めたつもりだった気持ちがこの時拓真が好きだと思った。拓真と両想いなんだと思ったら気付かない間に涙が出ていた。外は寒いから涙が頬を伝っているのにも気付かない。
拓真が「和希、どうした?」と言って指で涙を拭ってくれた事で始めて気がついた。
俺は何も言わず首を振った。
本当は直ぐにでも俺も好きだって言いたかったが亮介の事もあり言えなかった。
「和希の気持ちを知りたい」って言われ「今はありがとうしか言えない」と答えた。
暫くは2人無言だった。
俺は自分の気持ちが解らなかったから。
今は頭がパニックでなにも考えられない。
でも拓真には正直に話せる事は話そうと思って高校の時に男の先輩と付き合っていた事、男もイケる事、亮介とお試しで付き合ってる事を話した。
拓真も黙って聞いていた。俺の話を聞いて
「やっぱりそうだったのか。……でも年末迄のお試しだろう。だったら、そいつじゃ無く俺を選べよ。和希」と言って手を繋いできた。
俺は手を振り解けなかった。
「……拓真、今は何も考えられ無い」
「じゃあ、ちゃんと俺の事も考えてくれ、そして俺を選べよ」拓真らしいなぁと思った。
「解った。ちゃんと考える」
それからは2人共、口を開かず黙って手を繋いだ
まま綺麗な景色を眺めていた。
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