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第102話 (和希)

亮介と別れてからの俺はバイトを沢山入れた。 内田には「和希、働きすぎだぞ」って軽く言われたが心配している事は解って「ちょっと買いたい物あるから」って言って誤魔化していた。 今は何にも考えたく無かった。体を疲れさせて アパートで寝てまた、働くを繰り返してた。 大学も冬休みに入って致し1人で居ると亮介の傷ついた顔を思い出し自分を責めていた。 そして拓真とも連絡を取って無かった。 拓真からのLINEに既読するが返信は返さ無かった。返信の無い俺に徐々に拓真もLINEをして来なくなった。 もし拓真がそれで俺を諦めるならそれでもいいと思っていた。 亮介を傷付けた罰だと考えた。 今日で今年も終わりかと考えながらバイトに行き時間まで働いた。 「お疲れ様です。良いお年を」と先に帰る俺は店長やバイト仲間に挨拶した。「おう、お疲れ和希君がバイト沢山入ってくれて年末は助かったよ。3が日は休みだからゆっくりしろよ。また、4日から頼むな」と店長。 「お疲れ。良いお年を」とまだ、働いているバイト仲間達に挨拶されて先に上がる。 着替えて明日からの3が日どうするかなぁ、実家にはでも帰るかなぁと考えながらバイト先を出ると店の前で拓真が待っていた。 えっ。どうしてここに?驚いて頭に浮かんでいるが声にはならなかった。ただ、目を見開いて拓真を見つめていた。 驚いている俺を見て「バイトお疲れ」って普通に話す拓真。 俺は良く分からず「あ、うん。お疲れ様。どうしてここに?」やっと疑問に思っていた事を口にした。 「もう、帰るだけだろ。今から初詣行くぞ」って言って腕を掴んで駅に向かって引っ張って行く。 突然の事で抵抗する間も無く連れて行かれた。 電車の中で「拓真、突然困るよ」って言ったら 「こうでもしないと会うつもり無いだろ。LINEも返信無しだし誘っても断るし」拗ねているらしい。 「……。」 その通りだから何にも言えない。 「取り敢えず話は後だ。初詣行くからな」念を押されて「うん」とだけ返事をした。 どっちにしろ拓真とも話さないといけない。良い機会かもしれない。

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