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第110話 花見(和希)
拓真のアパートに行くと「おっ丁度良かった。結構な荷物になっちまった。やっぱり近くの公園にして正解だった。この荷物持って電車は無理だった」
花見を楽しみにしているようだったから
「荷物少し待つね」
2人で歩いて10分位の公園に着くと日も落ちている際かいつもは遊具があるから家族で来ている人が多いのに人は疎らだった。
「あんまり人居ないな。案外、穴場だったかもな」と言いながら桜の木の下で敷き物を出す。
俺も手伝い敷物の上には俺の弁当、拓真が用意してくれた酒.ジュ-ス.お菓子.ツマミが乗る。
「和希、美味そう。大変だったんじゃねぇ」
「ううん。なんか運動会のお弁当っぽいけど」
「弁当の定番って感じじゃねぇ。美味そう、早く乾杯して食べようぜ」
「「乾杯」」
「唐揚げから食うか」
ドキドキどうかな?
「うん、上手い、マジ上手い」
「良かったぁ、じゃあ俺も食べよう」
「桜も散りそうだな」
3月も末だ、桜も散り始めていた。
「でも、満開も綺麗だけど散り際も花弁が舞って綺麗だよ」
「そうだな、そうだ、自撮りしようぜ桜バックに」
「うん」
沢山自撮りした、顔を寄せ合ったりピ-スサインしたりお握り頬張ってる所やもう一度乾杯した写メを撮ったり変顔してどっちが変顔できるかって写メして見て笑った。
拓真は俺といる時は結構笑うそれが俺は嬉しかった。
お酒も進みお腹がいっぱいになった所で「ねぇねぇ、拓真、少しだけ遊具で遊ぼうよ」誘ってみる。
「大丈夫かな?子供用だろ、頭ぶつけそう」
「ははは明日、たんこぶだらけかもね。行こう」
「ヨッシャ、じゃあブランコでどっちが遠くまで飛べるか競争な」
「負けないよ」
「俺の運動神経いいの知ってるだろう」
「スポーツと遊びは違うんですぅ」と言ってフライングで走り出した。
「おい、待てよぉ」
追いかけっこが始まりブランコまで競争になった。
「ハイ、俺の勝ちぃ」拓真が人指し指を高々と上げる。
「走りじゃ無いよ。ブランコでの競争だもん」プクッと膨れるとその人指し指で突っつかれた。
「膨れて無いでブランコ乗るぞ」
笑いながらブランコを漕ぎ始める。
「今度は負けないから」俺も漕ぎ始め「せえぇの」で飛び降りると俺のほうが僅かに勝った。
「やったぁ、軽い方が飛ぶんだよ、きっと」
「……もう1回」また漕ぎ出し「ははは拓真、負けず嫌いだね」俺も漕ぎまた「せえぇの」やっぱり俺が勝った。
「じゃあ、鉄棒で逆上がり3回どっちが早く出来るか、やろうぜ」
拓真自信あるみたいだけど逆上がりは俺も得意なんだよねぇ、拓真知らないだろうけど。
ニヤニヤして「良いけど」
拓真、子供みたいに向きになって可愛い。
結局、俺の勝ち。
「何だよ。こういう子供の遊具はやっぱり子供が得意なんだな」
負けて悔しいらしく俺を揶揄うから「やだやだ、大人になると子供のような純粋な心が無くなるんだねぇ」と言ってあっかんべぇして滑り台に走るが足が速い拓真に追いつかれて
「一緒に滑ろうぜ」
「うん」
俺が前で拓真が後ろで連なって滑り降りようとしたらギュッと背後から抱きしめられた。
そのまま滑り台に倒れ俺を向き直せ
「和希と居ると楽しい」
ちゅっと軽いキスをする。
俺は拓真の上に乗っかる形で「俺も」今度は俺から積極的なキスをする。
「拓真、口開けて」
軽く口を開く直ぐに俺は舌を差し入れ絡ませる。
「うふ…クチュクチュ…はふ…ん」
拓真も積極的に舌を絡め最後に唇を舐められた。
「和希…キスしながら喘ぐなよぉ、たまんね-」
「だってぇ、ずっとキスしたかったんだもん」
ギュッと抱き着く
「……和希、そろそろ帰るか?」
「うん」
元の場所に戻り後片付けをして足早に拓真のアパートに戻った。
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