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第113話 幸せ(拓真)

「はぁはぁはぁ…ふう…はぁはぁ」 もう何回やったのか俺も和希ももう出るものは無い。 外は明るくなり始めていた。 和希を見ると意識が無く横たわっていた。 「やり過ぎたか」 もう、無理だから辞めてって言っても辞められ無かった、涙の跡を拭い 「こんなにした事が無かった、和希相手だと出来るんだな」 今までは気分が乗れば2回までだった、やっぱ好きな相手だと全然違う。 和希は普段は明るく誰とでも仲良くなれる性格で外見は子供っぽい可愛い系だがセックスになると鳴りを潜めて妖艶になるそのギャップがまた俺を煽る。 俺は和希とやっと意思が通じて付き合える事になって大事にしたいと自分の欲望を抑えていた。 好きな相手だ抱きしめてキスしたい、触りたい、セックスだってしたいに決まってるでも和希には今までの俺とは違うと解って欲しかったから我慢した。 この1カ月ほんとにキツかった、和希と手コキ.フェラで挿れたいのを我慢してたのに時々和希は誘うような事をするからその度に何とか自分を抑えていた。 1度、素股でやった時「お願い、拓真挿れて」って言われた時はもう挿れようかと本当に思ったが良く自分を抑えられた。 和希がセックスしない事を悩んでたとは思わなかったこれからは遠慮なくできる。 好きな相手と抱き合えるのが精神的にも体もこんなに気持ち良く幸せだと初めて知った。 今までのセックスは本当に気持ちの無い性欲処理だったと判る。 「もう、和希以外とは出来ないな」 するつもりも無いけど。 和希のおでこにちゅっとキスし抱きしめて俺も寝る事にした。 1回めのセックスは夢中で2回めのセックスは激しさと幸せを感じた。 次の日は2人とも昼過ぎまで寝て起きたら和希は 「腰痛い、拓真やり過ぎぃ」と喚いていた。 俺は笑いながら「だから、我慢してた分やりまくるってる言っただろう、誰だよ、受けて立つって言ったの」腰を摩ってやり話すと 「……俺だけど、まさかあんなにやるとは…」 「俺はいつでも出来るけど」 和希の体を意味深に触ると 「もう、俺、無理、ほんと無理だから」 ははは「冗談だよ、冗談。流石に俺ももう何も出ない、今日はゆっくりしようぜ、また、今度な」 「うん、拓真とするの好き、拓真も大好き」 抱き着くから抱きしめて頭を撫で可愛いなぁと思いながら「俺もだ」と言い笑い合った。 幸せな日だと思った。

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