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第127話 (和希)
シャワーを浴びて浴室からリビングのソファに移り
「流石に腹空いたな。和希、カレー食べるか?俺、用意するから休んでろ」
♪♪♪♪鼻歌混じりで機嫌が良い拓真。
「体力あり過ぎだろう」と呟きでも拓真が機嫌が良いと俺も嬉しい。
カレーの用意をしている拓真をぼんやり見て少しでも長く付き合っていきたい、いつか拓真が男同士の恋愛に飽きてしまって女の子に戻るまででもいい、元々はノ-マルなんだからそれは仕方ない。
俺と知り合わなければ恋愛対象は女の子なんだ俺は拓真をこっちの世界に足を入れさせた事に少し罪悪感を持っていた、だからもし拓真が俺と別れて女の子と付き合いたいと言われた時は拓真の言う通りにして遣りたい、だからそれまでは……。
拓真にこんなにも求められて体は辛いが精神的には嬉しかった、だから拓真と一緒にいる時はいつも楽しく過ごしたかった後悔しないように……そして少しでも長く一緒に居られるように。
「和希、何、ボ-としてるんだ?ほらカレー食べようぜ」
「うん、お腹空いたぁ」
「腹が減っては戦ができぬって言うからな。たくさん食べて体力回復しろよ」ニヤニヤ笑いながら話す。
ジトっと見て「まさか、まだやるの?」
「当たり前、折角2人っきりなんだ俺が気が済むまでやる」
断言されて「死んじゃうかも…」
小さな声で言ったのに
「大丈夫、俺のテクで天国見させてやるから」
はははは。
「……拓真ってそう言う事言う人だったかなぁ。スケベ親父みたい、意味分かんないんだけどぉ」
「和希の前では素の俺なの」
言われた事が凄く嬉しかったけど素直じゃない俺は「充分解りました。強引で我儘で俺様で絶倫でスケベ親父なのは」ニタって笑う。
「殆ど当たってるけど絶倫ってのは褒め言葉だよな、和希に褒められたなら頑張んないとな」はははは。
「……褒めて無いんだけどぉ。……程々に」
「そう言うなって、和希に天国見させてやるから」
「充分、天国見てます。お花畑に天使も居ました」
「そうか?和希ばっかりズルイ。今度は俺も天国に逝って天使見たいから和希、頑張って」
あー言えばこー言う拓真に降参して
「はい、はい。頑張ります。天国より地獄を見せて遣ります」
「うわぁ、それも楽しみ。どんな事してくれるのか」
本当に楽しんじゃってワクワクしてる顔が子供みたいだ。
まだ来てセックスしかして無い、それでも拓真と一緒に居られる事が嬉しかった。
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