「んぅん……んぅ……」 折れそうに細い首筋に、舌を這わせ唇で吸い付くと、樹は鎖をカシャカシャ鳴らしながら、愛らしく喘いで身を捩る。シーツに皺を作りながら悦びに悶える姿は、あどけなさと妖艶な色気が不思議と同居している。 月城は顔をあげ、樹の表情を窺った。自分の与える悦びにうっとりと蕩けて、目蓋も唇も薄く開いている。すぐそばで巧がごくりと唾を飲み込むのがわかった。 自分に少年を嬲る趣味はない。でもこういう樹のアンバランスな危うさを見せつけられると、巧や薫がこの子にのめり込んでいく理由が、少し分かるような気がする。 そんな性癖は持ち合わせていないはずの自分の下腹が、煽られて熱を持ち始めていた。 ……結局俺も、同じ穴のムジナなんだな。 望まない性戯を強いられている樹を、可哀想だと思う一方で、興奮して見つめている自分がいる。この状況でソコが熱く滾り始めている自分も、巧と同じ最低な男だ。 胸の小さな尖りは既に熟れてツプンと突き出し、直接的な刺激を待ち望んでいるように見える。誘われた自分の唇がソレにむしゃぶりつくと、樹はああんっと高い声で鳴いて、胸を前に突き出してきた。もう一方の乳首を指先で潰すようにこねまわしながら、口に含んだ蕾に甘く歯をあてる。舌で扱きながら何度も吸い上げると、樹は鎖をジャラジャラ鳴らしながら切なげに身体をくねらせた。 「いい反応だ。颯士、もっと嬲ってやれ」 舌舐めずりしそうな声で、巧が耳に囁いてくる。その吐息にまた煽られて、下腹がズクっと疼いた。巧の手が伸びてきて、肌蹴て肩に引っかかっただけになっていたシャツを剥ぎ取る。その手が更にパンツの上から尻を撫でてくる。 月城は、はぁっと震える吐息を漏らした。 巧の指が尻の割れ目をなぞり、するすると下に滑っていく。そのいやらしい手にもっと直接触れてもらいたくて、自然と腰が揺れてしまう。 「気持ちいいか？ 颯士。おまえもスケベな身体だな」 巧の嘲笑うような声ですら、暗い欲情を煽っていく。こういう風に躾られた身体なのだ。ゾクゾクと走り抜ける快感に、月城は漏れ出そうになる声を押し殺し、樹の快感の粒を舌で扱き続けた。 ケダモノ２匹の荒い息遣いと、樹の仔猫のような甘ったるい声が、部屋の中に充満していく。 巧が月城のパンツを下着毎引き下ろした。勢いよく飛び出した月城のペニスが、不自由な形に縛められた樹の細い脚に当たった。 「そろそろ挿れてみろ。ああ、待て。樹を四つん這いにしてからだ」 巧は欲情に掠れた声で低く命じると、月城の身体を後から抱き起こした。