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月の腕(かいな)に抱(いだ)かれた星11※

「んんんぅ……っんうんっ」 指の動きに合わせて、樹が悶えながら甘え鳴く。 薫は狭い隘路を押し開きながら、自分の昂りを乱暴に取り出した。 まるで獣だ。 頭の中は、樹の熱い粘膜に包まれることでいっぱいだった。 狭い車内はリクライニングを倒しても、思うように体勢を変えられずにいた。もどかしくてイライラする。 薫はいったん、指を引き抜いて、荒い息をはあはあと吐き出しながら、樹の小さな身体をすくい起こした。 「……んぅっに、さん……っ」 「……っごめん、苦しいよな」 囁きながら、樹の身体をうつ伏せに返す。 その拍子にガツンっと天井に頭をぶつけたが、痛みなど感じる余裕はなかった。 自由のきかない空間で、ようやっと樹の体勢を変える。座席にしがみつくようにして震えている細い身体に、後ろからのしかかった。 「樹……っいく、ぞ」 自分の口から漏れる、くぐもった呻き声のような声。思うようにならないもどかしさが、かえって興奮を異常に煽っていた。 弱々しく首だけ動かして振り返る樹の目を見つめながら、濡れた入り口に己の怒張を押し当てる。猛り過ぎて反り返ったソレは、ぬめりで滑って、目指す場所から逸れてしまう。 薫は舌打ちして、もう1度身体の角度を変えた。腰を落とし、下からすくい上げるようにして、樹の小さな双丘の狭間に切っ先を潜り込ませる。 くちゅり……と濡れた音がして、先端がそこを穿った。熱い粘膜にねっとりと包まれて、薫は思わずうぅっと呻いた。 もう少し冷静にならないと、樹の狭い肉壁に包み込まれた瞬間に、呆気なく破裂してしまいそうだ。 薫は、座席を両手で抱き締めるようにして白い尻を突き出している樹の、首筋に顔を埋めた。汗に混じって立ち上る香りが、妖しい甘さで鼻を擽る。 白い首に口を押し当て、息を詰める。 そのまま腰をぐいっと前に突き出した。咄嗟に逃げようとする樹の尻は、覆い被さるこちらの身体に動きを阻まれている。 「……っ、ちから、ぬいて、樹」 「んんぅう……っ」 ずっずっと小刻みに腰を揺らし、熱を馴染ませていく。尻を両手で割り開き、更に奥を目指した。樹の中は収縮を繰り返し、侵入者を拒むように引き攣れている。 薫は低く唸りながら、腰の動きを大きくした。 ずりり……っと少しずつ、突き入れていく。 せり出したカリが狭さを克服すると、途端に激しかった抵抗が嘘のように消えた。 ぎちぎちの熱が、ペニスをぎゅっと掴み締める。 「んんっあぁぁ……っ」 「……っく」 2人同時に、獣じみた鳴き声をあげていた。

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