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袋小路の愛23※

そろそろ、自分の熱も限界だ。樹の中に入りたくて、痛みを感じるほど張り詰めていた。 樹の身体は柔らかく綻んでいる。 もう…大丈夫だろう。 「樹……にいさん、おまえの中に入ってもいいか?」 仰け反ってはふはふと浅い呼吸を繰り返している樹の耳元に、口を寄せてそっと囁く。 樹は身を捩りながら振り返り、涙をいっぱい溜めた目で自分を見た。 「…っん、ふぅ…き、て、に……さん…」 薫は伸び上がって、樹のぷっくらした唇にちゅっとキスをすると、指をそっと抜き取った。 「力を抜いてるんだぞ」 こくこく頷く樹の腰を掴んで、小さな尻をめいっぱいに持ち上げさせる。樹はくうっと鳴いて、風呂の縁をぎゅっと掴み締めた。 照明は最低限に落としてある。それでも月と星明かりに浮かび上がる樹の白い身体は、眩しいくらいに美しかった。 薫は自分の怒張にローションをたっぷりと垂らすと、樹の小さな窄まりに押し当てる。 くちゅ…っと濡れた音がして、樹の熱い粘膜がひくひくと震えた。 「いくよ……樹……」 押し当てた熱を、ゆっくりと押し入れていく。充分ほぐれた樹のソコは、収縮しながらじりじりと先端を咥えこんでいった。 ……ああ…。 薫は詰めていた息を少し吐き出した。小刻みに揺らしながら、先っぽを馴染ませていく。樹の中は濡れそぼって温かい。ぐっ、ぐっ、と少し強めに突き入れる。 「んっく…ぅ、ぅんぅ…っ」 樹の白い身体が自分の動きに合わせて揺れる。 薫は角度を変えながら、その細い身体に後ろから優しく抱きついた。 「辛く、ないか?」 樹は喘ぎながら首をこくんっと縦に振った。そのうなじにちゅっと吸い付きながら、腰をぐいっと突き出した。 「んんっぁ、ああ…っん」 樹の内壁が捩りながら熱芯を飲み込んでいく。 「…っく」 薫は思わず呻いた。気持ちよくて腰が震える。 一番の難関が、狭い隘路を掻き分けて進む。押し潰されそうに苦しいのに、その苦しさが甘美な快感だった。 結ばれていくのだ。こうやってひとつに溶ける。 同じ温度に溶け合って自分は樹の一部になる。 誰にも邪魔されない、2人だけの世界で。 薫は白い項に噛み付くようにむしゃぶりついたまま、一気に腰を突き入れた。 「あ、あああ…っ、あぁん」 樹の身体が反り返る。腹の奥底から絞り出たような喘ぎ声をあげて。 「っっっくぅっ」 根元までぎっちりと包み込まれ、薫は必死に歯を食いしばった。最奥まで押し入った瞬間、樹の中がビクビクとわなないて、その甘美な締め付けに危うくもってかれそうになったのだ。

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