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月無夜8※

(……猫が甘えて鳴くような声が、遠くで聞こえる。……違う。これは……僕の声だ) 「……んぅんぁ……っぁうんっ……んー……んぅん……っぁあ……ぅ」 叔父は、樹の大きくなったものの根元に、赤いバンドを着けてしまった。だから、どんなに出したくても、出せない。 樹は苦しくて外して欲しくて、腰を何度も揺らしたが、叔父はバンドを外してくれなかった。 叔父のごつごつした指が、樹のお尻の穴にずぶずぶ入っていく。ねっとりした液体を何回もかけられて、叔父の指が中で動く度に、ぐちゅ、ぐちゅっと変な音がした。 「樹……どうだ?……気持ちいいか?」 叔父は何回も聞いてくるが、樹は変な声がいっぱい出そうで答えられなかった。 「んーぅ……ん……ん……っんー……」 「いいんだな。おまえのここ、どんどん柔らかくなってるぞ。熱くてとろとろだ」 叔父の声が、遠くなったり近くなったりする。頭の奥でうわんうわんと音が響いて聴こえる。身体中が熱い。熱くて溶けそうだった。 お尻の中が気持ち良くて堪らない。 樹はもどかしくて、もっとして欲しいとねだるように、自分から腰を揺らした。 「いやらしいなぁ、樹。そんなにいいか。ここだろう? おまえの気持ちいいところは。もっともっといじめて欲しいんだな?」 笑いながらそう言って、叔父が指で中をぐいっと開く。ぱっくり開いた樹の中に、指じゃない固いものが挿いっていく。ぶーんっと虫の羽音みたいなものが聞こえて、中がぶるぶる震えた。 「……っんんっっぁあっああー……っ」 樹は口を開けて、ものすごい声を出していた。 (……ああっ気持ちいいっ。 だめだめだめっ。そこはっやだっっ。 狂っちゃうよ。やだ。頭、変になっちゃうっ) 樹はお尻を突き上げて、両手でシーツをぎゅーっと掴んだ。 (……だめだ。声、止まんない) かしゃっかしゃっという音が響く。 眩しい光が、樹を何回も包む。 樹は獣みたいな声を止められなくなっていた。 「可愛いよ、樹。おまえはほんとに素直で可愛いな。もっともっと気持ち良くなれよ。狂ってしまえ」 (……いやだ。こんなのやだよ。狂っちゃうのなんかやだ。 助けて……誰か……助けて……。 義兄さん……っ) いろんな色の光がちかちかする中で、義兄が優しく微笑んでいる顔が見えた……気がした。 (……義兄さんっ) シーツから手を離して、義兄の顔に手を伸ばした。でも届かない。必死に伸ばした樹の手が、虚しく空をかく。 「樹。すごくいい子だったからな。おまえにご褒美をやろうな」 叔父はくぐもった声でそう言うと、中で震えてるものを抜き出した。後ろからのしかかってきて、樹のお尻に、ものすごく熱いものをぐいっと押し付けてくる。 樹はひゅうっと息を飲んだ。 叔父が、自分の身体に何を押し付けてきたのか知っている。 昨夜、初めてされた、あれだ。 昨夜、初めて見せられた、あれ。 叔父の……。 「……やっやだっやぁ……あ……っあー……」 ぐちゅっと音がした。お尻の穴が大きく広げられて、めりめりと音がしそうな感じで、叔父の大きな硬いものが押し込まれてく。 喉が詰まって、息が出来ない。 樹はシーツをぎゅううっと掴み締めた。 身体が真っ二つに引き裂かれていく気がする。叔父は逃げようとする腰を両手で掴んで、すごい力で中に挿いってくる。 樹の喉からひゅーひゅーと息だけが漏れた。 (……苦しい。痛い。怖い。怖いっ) 「いい、ぞ、樹っ。ああ。狭くて、熱くて、最高だ……っ」 呻くようにそう言って、叔父はずぶずぶと奥を侵していく。 叔父のは信じられないくらい長くて太くて、火傷しそうに熱かった。 吐き気がする。 樹はうえっと嘔吐いた。 でも出てくるのは、熱い息と唾液だけだった。 奥の奥まで突き刺したものを、今度はゆっくり引き出していく。内蔵も一緒に引き摺り出されるような気がして、樹は必死にお尻を突き出した。その瞬間、びりっと電気が走ったみたいになって、びくびくびくっと身体が跳ねる。 「あ゛っあ゛っあ゛ーーー」 前から出る時みたいな気持ち良さが、何倍にもなった強烈な快感が押し寄せてくる。 脳みそが溶けていく。身体も全部。 目の前が真っ白になって、樹はもう何も分からなくなった。

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