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月無夜9※

樹の身体は、完全にスイッチが入ったようだ。さっきの空イキは凄かった。のぼり詰めたまま、降りて来られなくなった樹の中は、びくびくと激しく痙攣し続けた。熱い肉壁に押し潰されそうになって、巧は危うく持ってかれそうなのを堪えた。 薬を使っているとはいえ、このこの身体は予想以上にいい。今まで抱いたどのこよりも、反応が良くて中の具合も最高だ。 「ああん……っあっ……ぁうぅん……っんうっあー……っ」 樹の細い腰を掴んで押さえ、奥まで突っ込んでぎりぎりまで引き出す。熱い肉壁がねっとりと絡み付いて、絞り取ろうとするようにうねる。 樹の身体の反応は、えも言われぬ快感を次から次へともたらした。 樹は狂ったように首を振りながら、甘ったるい声で喘ぎ、もどかしげに身を捩り腰を揺らす。この美しい獣は、すっかり悦楽の虜になって、巧の楔を美味そうに貪っている。 巧は顔をあげて、正面に据えたビデオカメラをちらっと見た。さっき撮った写真とあの動画は、可愛い樹を自分の意のままにする為の鎖だ。後でじっくり編集をして、嫌がって恥じらう樹に見せながら、また犯してやる楽しみもある。その様子を想像して、巧は舌舐りした。 樹はもう自分には逆らえない。 わざと植え付けられた罪の意識と、己の痴態の証となる画像や動画。精神的に雁字搦めに縛り付けられた、憐れな玩具。 「樹……どうだ? 気持ちいいか?」 「……んんぅっんあぁ……っやぁっ」 「おまえは、これが好きなんだな。ほら、もっと、腰を振れ。俺のものを、しゃぶり尽くせ」 巧は前に手を伸ばして、樹のペニスにはめていた、赤い革の拘束帯を外してやると、ぱんぱんにふくれた陰嚢を揉みしだいてやる。樹はひぃひぃ鳴きながら、幼い性器からだらだらと精液を吹き零した。 いったん楔を引き抜き、樹の身体を仰向けにしてシーツに転がした。涙と唾液でどろどろの樹の目は虚ろで、焦点が合っていない。巧は覆いかぶさって樹の目を覗き込むと 「ちゃんと答えなさい、樹。気持ちいいか?」 「……ぁ……っは……ぁ……んぅ」 「答えないと、またここを縛るぞ」 柔らかくなった樹のペニスを指で弾くと、樹はびくんっと震えて、必死にいやいやをした。 「……っや……だぁ……いた……ぃっ」 「じゃあちゃんと言え。俺に抱かれて気持ちいいよな?」 「……んっぅ……ぃい……きもち……いぃっ」 「もっとして欲しいか?」 「……っ……し……て……ほしっ」 巧は喉を慣らして笑うと 「悪いこだな、樹。おまえは淫乱なんだよ。兄貴を色香で誘惑して、ちゃっかり後妻になった、あの母親の血をしっかり受け継いでやがる」 ペニスを優しく扱きながら、尻の穴を指でつついてやると、樹はふるふると身悶えて 「……っああん……っほしいっもっとぉ」 「くく……。そうか。もっとか」 巧は樹の両脚を肩に担ぎあげると、ひくつく入り口に、己の怒張を押し当てた。 「いくらでもくれてやるぞ。もっともっとおかしくなれよ」 ずぶずぶと突き入れてやると、樹はせつなげに眉を寄せ、あうっと喘いで仰け反った。とろとろに柔らかくなった樹の穴は、巧の巨大ないちもつを貪欲に飲み込んでいく。 「……あああっんー……いいっきもち、いいっっ」 もう促してやらなくても、樹は自ら声をあげて、おねだりしながら可愛く尻を揺らしている。巧は樹の両手をシーツに縫い付けると、喘ぐ樹の唇に噛み付くようにキスをしながら、激しく腰を使いだした。 (……僕はもうずっと長いこと、夢の中にいるような気がする) 夢の中で樹は、義兄に抱っこされていた。優しく何度もキスをされて、気持ちよくて仕方なかった。樹はもっとして欲しいとねだった。義兄は笑いながら、樹をぎゅっと抱き締めて、またキスをしてくれた。 樹は幸せで、嬉しくて、義兄の胸に顔を埋めて、まるで小さな子供みたいに、大声をあげて泣いてしまった。

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