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朧月3※
「どうしたんだ、急に。月城に見られて恥ずかしいのか?」
叔父は楽しそうに笑って、もがく樹の脚を撫で回し、ぐいっと左右に開かせた。月城は黙って樹を見下ろしていた。その視線が痛くて、樹はぎゅっと目を瞑って顔を背けた。
「颯士(はやと)。これからちょっと樹を可愛がるから、カメラまわしとけ。綺麗に撮ってやってくれよ」
「……はい」
叔父はいやらしい手つきで樹の内腿を撫でて、脚の付け根に指を滑らせた。
「んぁ……っ」
叔父の指が樹のものをすっと掠める。途端に変な声が出て、樹は身体をびくんっとさせた。
「なんだ、樹。いつもより敏感だな。月城に見られて興奮しているのか?まったく……おまえは本当にエロい子だな」
叔父の言う通り、樹の身体はさっきより感じやすくなってて、ちょっと触れられるだけで、甘い痺れが走り抜ける。
(……こんな恥ずかしい姿、月城さんにまで見られたくないのに。僕の身体はちっとも言うことを聞いてくれない)
「……や……っだ……やめてよ……っあ……っ」
叔父のごつい手が、樹のものをぎゅっと握った。樹が息を詰まらせ仰け反ると、叔父は指をくにゅくにゅ動かして
「こんなにしといて、止めてはないだろ?ちゃんと素直に気持ちいいって言えよ」
恥ずかしくて、樹は顔を手で覆って隠したかったが、手は足首に繋がれてて、顔を背けるくらいしか出来ない。樹は声が出ないように唇を噛み締め、横を向いて目を瞑っていた。
身体の中心がどんどん熱くなる。叔父にこしこしされて、また大きくなってしまった。ぐちゅぐちゅと変な音まで聴こえてきて、樹は心底泣きたくなった。
急に、樹の唇に何かが触れた。樹はびっくりして思わず目を開けた。月城の細くて長い指が、樹の唇をそっと撫でている。
「声、我慢しなくていいよ。唇噛んでると傷ついちゃうからね」
月城はそう言って穏やかに微笑むと、樹の唇をまた優しく撫でた。
樹は月城の顔を食い入るように見つめた。大学で世話を焼いてくれている時と、変わらない穏やかな表情。
(……月城さんは僕のこんな姿見て、軽蔑してないのかな)
「颯士。カメラを寄越せ。俺が撮るから、おまえ、樹に口でしてやれ」
「はい」
樹は叔父の言葉に唖然として、目の前の月城を見上げた。月城はにこっと笑うと
「大丈夫。怖くないからね。気持ち良かったら、ちゃんと声を出すんだよ」
そう言って樹の頭を撫でると、叔父にビデオカメラを渡して、樹の足の方に移動した。樹は呆然としたまま彼の姿を目で追っていた。月城は、樹の股間に屈み込んで舌を出して、大きくなったものをぺろぺろと舐め始めた。
「……っっっぁあっんっ」
呆然と月城のすることを目で追っていた樹は、彼の舌が自分のものを舐めるのを見て驚愕した。月城は長い舌を出して、先っぽをちろちろと舐めた後、樹の顔を上目遣いで見て、ぱちっと片眼を瞑った。かぷっと咥えられて、熱い口中で舌を絡められ舐られて、あまりの気持ち良さに、樹の口から猫みたいな声が出る。
「やぁ……っんぁっやぁ……あぁん」
じゅわじゅわと広がっていく、甘ったるい気持ち良さ。樹は鳴きながら腰をくねらせた。
「随分と可愛らしい声が出てるじゃないか、樹。おまえ、月城のことが好きなのか?」
「……っあ……ちが……っんあん」
痛いくらい硬くなったものが、月城の口から出たり消えたりする。括れのところを何度も舐めながら、細い指で根元から扱かれて、樹はとうとう我慢し切れずに、びくびく震えながら達してしまった。
※※※※※※※
額がひやっとする感触に、薫ははっと覚醒した。一番に目に飛び込んで来たのは、心配そうな樹の顔だ。
樹は水で濡らして絞ったタオルを、薫の額に置いて呟いた。
「だいじょぶ……?兄さん」
(……?……どうして樹がいるんだ……?
ここは……俺の部屋か。
俺はいったい……)
まだぼんやりする頭で、記憶を辿ってみる。バイトから戻って弁当を食べていたら、玄関の呼び出しベルが鳴って、出てみたら……
(……そうだ、樹が来てくれたんだ。それで……それからどうしたんだった……?)
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