134 / 448
蒼い月9※
樹の反応が異常に可愛い。
自分のすることに、こんなにも素直に応えてくれる。腰の辺りがまたぞわぞわしてきた。
ぴくぴく震えて、切なげに身を捩る姿。甘い吐息と甘えた声。陶酔しきった色っぽい顔。
愛撫しているのはこちらなのに、五感の全てを煽られているようで、堪らない愛しさが込み上げてくる。
(……なんだよ? これ……ヤバいだろ)
薫はすっかり樹を可愛がるのに夢中になっていた。柔らかい膨らみなど皆無の樹の胸に、吸い付き舐め回し、歯できゅっきゅと甘噛みする。
樹はあぅあぅ喘いで、身体をくねらせる。
樹の手を離して、弄ってない方の乳首を指で摘んだ。樹はくぅんと鳴いて、まるでもっとしてくれというように、薄い胸を突き出した。
(……気持ちいいのか?いいよ、もっとしてやる。可愛い樹。おまえが望むのなら、もっともっと気持ち良くしてやるぞ)
薫は空いている方の手を、そろそろと下に伸ばした。樹をもっと悦ばせてやりたい。自分のものが反応しているように、きっと樹のものも……。
滑らかな腹の辺りの肌に、指を滑らせる。樹は擽ったそうに身を捩った。薫は構わず、更に下へと手を伸ばす。ジーンズのボタンに指が触れた。手探りでボタンを外し、ジッパーを降ろす。開いた場所を指で探ると、中のトランクスごと、ぎゅっと握ってみた。
「……っっあぁっ……や……っ」
樹のものはちゃんと反応していた。自分と同じだ。ちゃんと感じて勃ちあがっている。薄い布越しに熱い硬さを確認出来て、薫はホッとした。
「おまえのここ、ちゃんと反応してる。気持ちいいんだな」
薫がそう呟いて顔をあげると、世にも哀しげな顔をした樹と目が合った。
(……っっ?)
薫の手が下の方に動いていく。
(……や、だめだめだめ。僕のあそこが膨らんできちゃってるの、バレちゃうよ。だめっ)
樹は焦って身を捩ろうとしたが、薫は上にがっしり跨っていて、抜け出せそうにない。
(……だめだめだめだめっ)
薫は、焦っている樹にお構いなしで、ジーンズのボタンを外してチャックをおろした。
(……あああ~どうしようっ
恥ずかしいとこが、硬く大きくなっちゃってるの、自分でも分かる。ね、待って、義兄さんっだめっっ)
大きな手で下着ごとぎゅっと握られた。樹は思わず呻き声をあげてびくびくっと跳ねた。
「おまえのここ、ちゃんと反応してる。気持ちいいんだな」
「っ!?」
(あ……義兄さんにバレた。僕のあそこが大きくなってるの、とうとう知られてしまった。
あぁ……どうしようっ。軽蔑されるっ。義兄さんに、嫌われちゃうよっっ)
樹は目の前が真っ暗になった。
もうおしまいだ……。
「……ひぃぃっく」
薫がびっくりした顔でこちらを見ている。
(……だって、無理だよ。涙、止まんない)
ともだちにシェアしよう!