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想いの行く先5※

とろんとした目でよがり狂う樹を、巧は様々な格好で犯し続けた。抱けば抱くほど、もっと欲しくなる。この子供の身体はまるで麻薬だ。 これまで何人も樹ぐらいの年の子を抱いてきたが、こんなにも美しくて淫らで底なしにエロい身体を持つ子は初めてだった。この極上の蜜を味わってしまったら、もう他の身体では満足出来そうにない。 今はまだ、嫌がる樹に薬を与えているが、このままじっくり快感を仕込んでいけば、そのうち薬の力など使わずとも、快楽に溺れて堕ちるとこまで墜ちていくだろう。 巧自身、樹の身体に溺れ過ぎているという自覚はあった。最初にちょっかいを出した時は、まさかここまでとは思っていなかったのだが……。 (……次はどんなことをしてやろうか) 巧はくくくっと笑うと、喘ぐ樹の唇にねっとりとキスをした。 べたべたになった身体を叔父に抱えられて風呂場に連れて行かれた。樹は全身に力が入らないくらい怠くて、まるで人形みたいになっていた。 湯船の中でも叔父の大きなものをお尻に入れられて、ぐちゅぐちゅされた。樹の前を縛っていた革紐は解いてくれたから、もう苦しくはなかった。 ただ、頭の中がもや~っとしてて、身体中が怠くて眠くて仕方なかった。 浴室に反響する自分の変な声を聞きながら、叔父にずっと揺らされてた。 叔父は樹の身体を綺麗に洗ってから、ようやく部屋に連れていってくれた。 ベッドの上におろされて、布団を掛けられると、やっと眠れるんだと樹はほっとした。 「樹、俺は明日から3日間、東京に出張だ。月城もいないからな。遊び歩いたりしないで、大人しくいい子にしてるんだぞ。何か美味い土産を買ってきてやるからな」 叔父は樹の頭を優しく撫でながら、話しかけてくる。その声を、樹は夢うつつの状態で聞いていた。 朝、目が覚めると、もう叔父はいなかった。 熱っぽさは抜けていたけど、身体中が重怠くて、指1本動かすのも億劫だ。樹は布団に包まって、しばらくぼーっと天井を見つめていた。 (……母さんたち……いるのかな。叔父さんはいつ帰ったんだろう……) 薫と過ごした楽しかった時間は、その後の叔父との記憶が強烈過ぎて、まるで遠い昔のことみたいに感じた。あまりにもギャップが激しくて、あれは夢だったのかもしれないとさえ思う。 樹はごそごそと寝返りをうって、掛け布団の外に手を伸ばした。自分の体温で温もっていないシーツが、ひんやりとしてさらさらで気持ちいい。冷たいのが気持ちいいってことは、もしかして熱があるのかもしれない。 夕べの叔父との記憶がよみがえってきて、樹ははぁっとため息をついた。 (……気持ち……よかった……) 樹は、叔父にああいうことされるのは心底嫌なんだと思っていたが、この身体は全然嫌がってないみたいだ。それどころか、もっとして欲しくって、身体中がむずむずして堪らなくなる。 今だって、叔父のおおきなもので後ろをぐりぐりされてるのを思い出しただけで、なんだかじゅわっと熱くなってきて、お尻の奥がむずむずしてくる。 叔父は、樹はセックスが好きで堪らない淫乱だってよく笑うけど、たしかにああいうことをされると、他には何も考えられないくらい気持ち良くて狂いそうになる。 (……もう……治らないのかも。僕のこの病気。このままどんどんおかしくなって、叔父さんの言うように、誰が見てもおかしいヤツだって、分かるようになっちゃうのかも) せっかく薫に、恋人だって言ってもらえて、ちゃんと恋人同士みたいなデートもしてもらえたけれど、自分はやっぱり薫には相応しくない。 これからもずっと、薫の側で幸せな時間を過ごしていたい。でも、いつかきっと、この変な身体のせいで、自分は薫にすごく嫌な思いをさせてしまうのかもしれない。 「もう……会わない方が、いいのかな……」 樹の小さな呟きは、誰に聞かれることもなく、静まり返った部屋に消えていった。 目の端から、つーっと涙が伝い落ちた。

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