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恋を識る。ということ6※
薫にベッドに連れて行かれて、樹はすごく緊張した面持ちだった。ベッドの上で膝立ちになって、相変わらず裾を引っ張りながら、うろうろと視線を彷徨わせている。
薫は上半身裸になると、ベッドの上にあがった。
スプリングの軋む音に、樹がはっとしてこちらを見る。
首筋から肩にかけてのなだらかなラインが美しい。スリップの肩紐が片方落ちかけているのが、樹の身体の華奢さを強調していた。女性の持つ柔らかい質感はどこにもないが、鎖骨の窪みも胸板の薄さも、薄い布に透けて見える細すぎる身体の線も、全てが危うい色気を醸し出している。
薫は震える手を伸ばして、樹の平らな胸に触れた。指先を滑らせ、布越しに探り当てた尖りは、触れた瞬間にぷつんと飛び出す。
薫は、樹の真ん前に膝立ちで向かい合い、両の尖りに両手で触れた。
「……っぁ……っ……っ」
樹は微かに喘ぎ、ぴくんぴくんと震える。
「気持ちいいのか? これ」
ぷつっと飛び出た小さな乳首を、さらさらと手触りのいい布越しに、何度も撫でる。きゅっと摘みあげてくにくにすると、樹は掠れた声で鳴いて、身を捩った。
樹の反応がひどく新鮮で愛らしくて、薫は屈み込むと、尖りを舌でちょんちょんとつついてみた。
「ぁっん……っぁ」
薫の悪戯に、樹の身体がぴくぴく跳ねる。指で弄りながら、もう一方を唇で挟んでちゅっと吸うと、樹は薫の頭を両手で縋るように掴み締めた。
「……ぁ……っ……んぁ……っ」
きゅっきゅっと歯で甘噛みする。じゅっと吸い上げ、ちろちろと舌先で転がす。
樹はふぅふぅ言いながら、薫の髪を掻き回している。
きゅーっと引っ張ってから唇を離すと、濡れた布越しにぷつんと飛び出た樹の乳首が、赤く透けて見えた。その眺めが、目眩がするほどいやらしい。
薫はもう一方にもむしゃぶりつき、空いた手をそろそろと下におろした。
背中をつつーと滑り落ちて、細い腰の下の小さな丸みに辿り着く。
頼りないほど小さな尻。やはり女性のような柔らかさはない。それなのに、どうしようもなく興奮している自分がいる。
樹の尻がもじもじと揺れた。薫はその丸みを手でなぞった後、ボクサーパンツのウエスト部分を掴んで引き下ろした。
「……っあっ」
ちょっと焦ったような樹の声。薫は構わず、樹の尻を覆っている無粋な邪魔者をおろそうとしたが、前の部分が何かに引っ掛かって上手くいかない。
前に手を回して探ると、邪魔をしていたのは樹の勃起したペニスだった。……なるほど。
薫は驚かさないように、そっとペニスから布を外してやり、そのまま一気に下まで引き下ろした。
「……っぁやっ……っだっめっ」
乳首に与えられる官能でいっぱいいっぱいになっていた樹が、上擦った声をあげ、腰をひく。
薫は乳首から口を離し、樹の下腹に目をやった。
綺麗なレースとフリルに縁取られたスリップの裾を、樹のペニスが押し上げている。女性ならばぜったいにありえない、その異様な光景に、薫はガツンとくるような衝撃を受けた。
「くくく。はしたないな、颯士。俺の贈り物はどうやら気に入ってくれたみたいだな」
巧は、狂い悶える颯士の身体を無理矢理引き起こすと、両手をシーツについて四つん這いになった颯士の、尻を両手で揉みしだく。
「ああっはぁっあっあーっ」
颯士の中で尻尾の玩具が、角度を変えて暴れていた。
「なあ、颯士。次はどうして欲しい? もっとデカい玩具、突っ込んでやろうか?」
囁きながら、尻の中を犯し続けている尻尾を掴んで、ぐりぐりと大きく回した。
「んっあぁっやっ……いや……ぁっやめ……っんぅぅーっ」
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