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恋を識る。ということ8※
「ぃやだ……もうやっぁ……巧さ……おねが……」
「ん? なんだ、颯士。もう降参か?」
颯士はシーツを掻き毟り、がくがく震えながら叫んだ。
「おねが……っお願い……っんぁ……くださいっ巧さんのっぁあっあー……っ」
「ふん。ようやくおねだりか? 強情っぱりめ」
笑う巧の声がすごく優しい。颯士ははっとして顔をあげ、後ろを振り向いた。巧は満足そうに微笑んでいた。
「おいで、颯士。外してやる」
颯士は震えの止まらない身体を必死に動かして、巧の前に膝立ちになった。
「いいこだ……颯士」
巧は颯士の股間に手を伸ばすと、根本を縛めている革の拘束具の留め金を外した。
「まだ、イくなよ」
「……っぁ……む、り……」
せき止められていた熱が込み上げてくるのを、颯士は歯を食いしばって堪えた。
「まだだ。俺のが欲しいんだろ? 耐えろよ」
巧のごつい手が、颯士のペニスの根本をぎゅっと押さえた。颯士の身体が勝手にびくびく跳ねる。
(……ああっ。もう、やめて……っむりっ)
「エロいな、颯士。ぎっちり縛ってたのに、先っぽがもうぐちょぐちょだ。……イキたいか?」
「んあっイ……きたいっああっおねがぃ……っ」
「いいぜ。死ぬほどイかせてやる。ほら、尻尾、自分で抜けよ」
颯士はがくがく頷きながら、自分の尻に手を伸ばした。尻の中に食い込んで暴れている尻尾を、掴んでぐいっと引っ張る。
「っううんっあぁっ」
太い根本が抜け落ちる、その刺激だけで目が眩む。まだだ。まだ出すことは許されない。颯士は巧に急所を握られたまま、腰をくねらせ身悶えた。
「くく……淫乱猫め。ほら、俺に跨がれ。自分で咥えてみろよ」
もう限界だった。興奮し過ぎて、目の前が赤く霞む。
脚を伸ばして座り、隆々と勃ちあがった自分のペニスを突き出してみせる巧の上に、颯士は必死に跨った。玩具を抜かれて疼くそこに、巧のものを押し当てる。
「じっくり、味わえよ、颯士」
颯士は巧の肩を掴み締めながら、腰を落としていった。ぐちゅり……と音をたてて、先っぽを咥え込んだそこが、ようやく貰えるご褒美に歓喜して、わなないている。
「んっんあっあ、ああーっ」
もう、意地もプライドもない。あるのは唯、巧と繋がることが出来る、という歓びだけだった。焦らされ過ぎた颯士のそこは、ひくひくと収縮しながら、大好きな主の命を飲み込んでいく。
「ああ……いいぞ。きゅうきゅう締め付けてるな。美味いか? 颯士」
巧のものは、カリの部分が大きく張り出している。それが颯士の隘路をぎりぎりまで押し広げていく感触が、苦しいのに堪らなく、いい。
颯士は無意識に腰をくねくねと揺らしながら、その巨大ないちもつを飲み込んでいった。ずりずりと内壁を抉って奥に進む熱い欲の塊。ふいに踏ん張っていた足の力が抜けた。巧の上に尻もちをつく形で、最奥まで貫かれた。
「っっあ゛っあーーーっっ」
ぐさっと突き刺さる感触と同時に、巧の手が颯士のものから離れる。目の前が赤く弾けた。
颯士は絶え入るような悲鳴をあげて、一気にのぼりつめていた。
「……んぅっふ……ぅん……っん…ん」
薄い布ごと樹のペニスをゆっくりと扱く。樹はもじもじと身を捩りながら、漏れ出てしまう声を必死に堪えようとしていた。後ろで組んだ手を外すなと、薫が命じただけなのに、素直に言いつけを守って、薫の悪戯に必死に耐えている。
樹のペニスは完全に勃起して、鈴口から透明な涙を零していた。それが薄い布を濡らして、恥ずかしいシミを作っている。
ものすごく卑猥な光景だ。
「樹。気持ちいいのか?」
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