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初旅行篇 8 浴衣で致すのは致し方ない。

 なんか、腹のところがやたらと重苦しくて目が覚めた。まさか、金縛り? とかって、ちょっと焦った。旅館とかならありそうだろ? 幽霊ってやつもありえるかなと。 「……あんた、何してんの?」  ゾッとしながら目を覚まして、目の前の光景に、なんだろ、力が抜けたっつうか。逆に下半身に力が篭ったっつうか。一瞬で、目が覚めた。  要が困った顔をして、俺の腹の上に跨ったままフリーズしてる。朝の日差しが障子で和らいでるのに、それでも要の太腿を眩しく照らして、朝一で目にするには刺激が強い。 「おはよ、要」 「おはっ、ぁっ……ン」  跨ってるせいで、浴衣から太腿がむき出しになってる。その膝小僧を掌で撫でて、内側、昨夜、歯を立てた場所を指でなぞると、朝の挨拶の代わりに甘い声を聞かせてくれる。 「んで? あんたは、俺の上で何をしてんの?」  白い肌は昨日セックスした時には、しっとりと指先に吸い付くようだったのに、今朝はさらりとして、くせになる触り心地をしていた。ずっと撫でていたいさっぱりとした指触り。そして、この肌がしっとりと濡れていくのを指で感じたいって思わせる。 「ぁっン……高雄を、襲おうと、思ったんだが」 「俺を?」 「ど、したらいいのかわからなくて……っ、ン、困ってた」  贅沢な旅行だな。昨日、あんなにあんたのことを抱いたのに、今朝、浴衣を着たこの人に跨られて、セックスのおねだりをされるなんて、極上の贅沢だろ。 「あっ、ダメ、だっ」  しかも、下着をつけず、浴衣だけのあんたを朝一から眺められる。 「ダメ? だって、俺のこと、襲いたかったんだろ? ……勃ってる」 「やぁっ……ン」  浴衣を掻き分ければ、サーモンピンク色をした綺麗なペニスが朝日の中で艶めいてやらしく光ってる。それを握り締めて扱くと、気持ち良さそうに腰を揺らす。 「高雄、の、寝顔を見てたら、とても、あぁっン……好き、だなぁって、思って」  朝から拝めたこの絶景に反応しないわけがなくて、要が跨っているちょうど下で呆れるほどそり返ってたそれが、下着を身につけてない、すぐそこにある要のことを欲しいと暴れ狂ってる。  なのに、この人は凶悪だから、俺の痛いくらいに張り詰めたペニスを自分から尻たぶの間に挟むようにして、腰を振って、まるで騎乗位だ。素股、なんて言葉も知らなさそうな顔をして、パイパンに悩むあまりエロ動画を見まくってた人だから、自分が今してる行為のこともわかってるのかもな。 「高雄のこと、欲しくて、乗っかってみたんだ」  甘えるような声でそう囁いて、身体を前へと倒し、ぺろりと俺の唇を舐めてから、深くキスをする。 「ン、んふっ……ン、高雄、ぁ、んくっ……ン、ぁっ」  要のキスが朝には似つかわしくないくらい大胆に俺のことを食らう。やらしくて、ゾクゾクするほど卑猥で、少したどたどしい舌がたまらなく気持ちイイ。 「っン」  唇が離れても繋がる透明な蜜糸に要の白い頬がピンク色になった。 「でも、乗っかったあと、どうしたものかと考えて止まってた。す、すまない。重かった?」  何? 跨って、俺の寝込みを襲うつもりだったのに、どっからやればいいのかわからなくて、止まってた? 「めちゃくちゃ」  下着脱いで?  「萌えた」 「あっ! あぁぁっン、高雄っ」 「昨日、散々セックスしたから、ほら、指がすぐに入る」  剥き出しの孔の口をヒクつかせて、どうやって、襲おうか考えてた? 「あ、ンっ高雄っ、ぁ、あぁぁっ」 「自分で、これ、挿れて」 「や、無理、だ。だって」  孔の口をこんなにヒクつかせてるのに? 昨日、何度も突かれた奥まで今きっと、ジンジンと火照らせてるのに? 「要の中に」 「あっ……ン、高雄っの、大きい、ぁ、あぁ」  ズブズブと俺を飲み込んでいく、やらしくて、貪欲な身体。 「俺を挿れさせて」 「あ、あぁぁぁぁっン」  柔らかくてきつくて、熱く濡れた要の中に、意識が飛びそうだ。朝日が部屋いっぱいに広がって、眩しくて、あんたのことしか見えない。 「あ、高雄っ、あぁぁン、気持ちイイっ、これ、ぁ、止まらなっ、あン」  俺の腹の上に手をついて、腰をくねらせる姿にのぼせそう。腰を振るたびに毛の生えてない、薄ピンク色をした下腹部にピタンとくっつくエロいペニスに目が釘付けになる。その鈴口から垂れる透明な蜜が卑猥だ。息が熱くて、喉奥からせり上がってくる興奮に頭の中が真っ白になりかける。 「要っ」 「ひゃぁぁっ! ぁ、下からズンズンされたら、ぁ、あぁぁっ」  ピュッと飛んだ白い蜜が俺の腹の上にちらばった。それを指で掬い取って、パイパンの薄ピンク色をした下腹部に塗りつけると、俺にしゃぶりつく中がきつく締まった。このままマジで食われそうなほど、貪欲に絡みつかれて、自分でももっと硬くなっていくのがわかる。 「あぁぁあっン。ぁ、すごい、奥、高雄が、ぁ、ン」  その太く硬く育ったペニスで中を荒々しく掻き乱した。下から突き上げて、最奥を切っ先で貫いて、竿で、カリで、要の弱いところばかりを攻め立てる。  スルリと滑り落ちた浴衣。布だけを腰に巻きつけてるけど、何も隠れてない要の身体。大胆に開いた脚の間に俺のペニスが突き刺さっているのも丸見え。 「やぁ……ン、扱かれたら、また、出てしまう」  さっき軽くイった時に飛んだ精液でローション遊びをするようにピンクのペニスを扱くと、また、きつくしゃぶりつかれた。 「高雄……ン、ここも、欲しい、んだ」  白い指先が興奮に花びらでもまとったようにピンク色の熱を帯びてた。その指先が「ここに……」と自分の胸を触る。 「おおせのままに」 「あぁぁぁっ!」  要のおねだりを叶えようと上体を腹筋だけで起こして、その時に中を抉られた甘い快感に背中を仰け反らせた要を抱きかかえた。背中に手を回して、腕の中に閉じ込めながら、欲しいとねだった乳首を愛撫する。 「あ、あぁぁっ、ァん、高雄、ァ、あああっ」  昨日の名残がある乳首は硬くて、刺激に敏感だ。舐めただけで俺の手の中にある要のペニスがピクピクと反応する。それを扱いて、乳首も唇で扱いて、もう片方の手で、ペニスをもっと奥に突きたてようと尻たぶを割り開く。 「あっ、あァっ、ん、奥、そこがいい」  快楽に敏感で、気持ちイイことに悦ぶ要の浴衣姿は、雄の本能を刺激どころかヤバイ薬以上に、制御不能にさせるんだ。 「ァ、高雄っ」  俺をその身体の奥でこんなに受け入れて、しゃぶりついて、食らいついて、脚で腰まで絡めて、腕で俺の髪を掻き混ぜ、乱す。 「……好き」 「要」 「カッコよすぎて、心臓が破裂しそうだ」 「……」  こんな髪ぐちゃぐちゃに掻き混ぜられて、寝癖よりもボサボサにされてるのに? 「あ、やァ……ん」  俺は、浴衣姿で大胆に下着まで脱いで騎乗位を仕掛けて、そのくせ、どうしたらいいの戸惑って固まる要の、甘い声と、脚を行儀悪く開いて、喘ぐエロ可愛さに、このまま溶けそうだよ。 「高雄、ん、あの」 「何?」 「もっと、いっぱい、乳首も、その、してくれ」  もし、朝食も食いっぱぐれたらさすがにダメかな、なんて、お互いに抱き締めあって、繋がりながら思っていた。

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