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寝ている後ろで……編 4 マジかよ。どうしてそうエロ可愛いわけ?

 大変なことが起きたんだ。今日の運勢はワーストワンだったから、だから、したかったのにセックスできない身体になってしまったのかもしれないと、切実に、半泣きで訴えたら、高雄が。  ったく、あんたはなんでそう……。  そう呟いて身体をくるりと翻し、俺を組み敷いてから、小さく溜め息を零した。そして。 「あっ……ン、高雄っ」  笑っていた。 「あぁっ高雄っ」  笑ってキスをして、口をとても窄めた小さな孔にキスを、した。 「や、ぁっ……ンっ、そ、んなとこ」  孔、舐められてる。高雄の舌で濡れていく。 「あっ、ひゃっ……ン」  ピンク色、なんだそうだ。自分では見たことがないけれど、お尻のところ。今、高雄の舌で蕩けてしまいそうなそこはピンク色をしているんだと前に教えてくれた。  お尻のところなんて見ないだろう?  それでなくても、自分のその場所から前の、下腹部の辺りまではとてもとってもコンプレックスだったから。 「あ、高雄の舌、ぁ、中にっ」  誰かのと取り替えられるのなら、是非ともって思ったことだってあったんだ。 「あぁっン……あ、やっ」  今はそんなこと思わない。 「やぁぁ……ン」  今は。  四つん這いになって、高雄の枕に顔を埋め、さっきも嗅いだシャンプーの香りに興奮した身体が、高雄の舌に濡れて、欲しがりになっていく。 「くぅ……ン」 「っ、要、エッロ」  孔をほぐされながら、高く掲げて、嬉しそうにゆらゆら揺れる腰をエロいと言われると、嬉しくなるんだ。嬉しくて、きゅんきゅんした。 「指、挿れるぞ」 「んっ」  今は、そのコンプレックスだったそこが好きだったりするんだ。高雄のことを気持ち良くさせられるし、それに。  高雄が好きだと言ってくれるから。好きになれたんだ。  ピンク色をしているらしいお尻の孔に高雄の長い指が入ってくる。さっきしてみた自分の指と全然違う。  とても気持ちイイ指。 「あぁぁぁっ」 「せまっ」 「あっ……ン、じゃあ、やっぱり」  それなのにまだダメなのだろうかと慌てた。狭い? やっぱり、ダメだった?  こんなに欲しいのに? 運勢ワーストワンで、救済措置が「早寝」なのに早寝しないでいたから? だから、やっぱり、セックスできないのか?  こんなに、セックスしたいのに? 「ちげーよ」 「あっ、あっン」  しかめっ面の高雄が舌打ち混じりで否定して、そして、中を指で抉じ開ける。 「ここ」 「あ、あ、あ、っあ……」 「気持ち良さそうにしゃぶりついてるから、すげぇ、きつい……やらしい孔」 「あぁぁあっ」 「ほら、前立腺、膨れてる」  たくさん濡らしてもらった孔が高雄の指に合わせて、ぬちゅくちゅ、いやらしい音を立ててた。 「あ、っン」  シーツをぎゅっと握りながら、背中を反らせると、高雄が目を細め、指を咥え込んだ孔にキスをして、揺れる尻のお肉に噛み付いた。 「高雄ぉ……ぁ、ん」  甘く啼くと、また孔にキスをして、今度は背骨にも唇で触れてくれる。尾てい骨のところ、尻尾なんてないのに、そこはとても敏感で、くすぐったいのとビリビリするのが混ざっておかしくなりそう。  早く高雄が欲しくておかしくなりそう。それなのに、今日は運勢ワーストワンだからダメなのかと思った。 「も、入る?」 「……」 「ン、高雄の、大きいの、ここに」  言いながら、さっき噛み付かれたお尻のお肉を両手で掴むと左右に広げて見せてみた。 「ここに……」 「要」 「ここ、高雄の、おち……ち、ん、もう入る?」  自分の指ですら窮屈に感じたから、本当にどうしようかと、泣きそうだった。だって、高雄のはとても――。 「太い、の……ぁっ」 「ホント、あんたはどうしてそう……」 「あ、ぁ、あぁぁぁーっ!」  俺の手ごとお尻を掴んで広げた孔に、高雄の。 「あっ、っあぁっ……ん、ん、ぁっ、高雄っ」 「っ」  高雄の太くて硬くて、大きいのが突き刺さった瞬間、達してた。 「あっ……ン」 「っ、要」 「ぁ、待っ、て……今、たくさんっ」  シーツに飛び散って、それでもまだ余韻を先の小さな尿道口から零す自分のペニス。 「あっ、やぁぁぁっン」  それが突き上げてくる高雄の腰使いに揺れて、はしたないほど股間のところで踊ってる。突かれる度に、貫かれる度に、高雄のよりも小さなペニスが触れて、太腿の内側が、自分の下にある乱れたシーツがとろりと濡れて、ゾクゾクした。 「あっンっ」  気持ち良い。 「ぁ、高雄っ」 「? 何?」 「あの……」  高雄の枕に顔埋めたまま、高雄の手に掴まれた手でお尻のお肉を割り開いたまま、恋しい高雄のほうへと振り返った。  全部、大好きな高雄に見せながら。心の中まで丸見えなくらい、全て晒しながら。 「よかった」 「……」 「高雄と、もうセックスできないのかと思った」  こんな太くて大きくて逞しいのは入らないかもしれないと慌てたんだぞ。 「マジかよっ」 「あっ、や、嘘、大きくっン、んんんっ、ぁ、ひゃぁっ、ぁ」 「あんた、なんでそんなエロ可愛いの?」  本当に本当に慌てたんだ。だって、俺は比較的「運」がないと自覚、してるから。 「ホント、無自覚こえぇよ」 「あ、あ、あ、イっちゃう、高雄っ、や、ぁっ……ン、激しいの、イく、からっ」  わりとしっかり自覚しているから。

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