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クリスマス編 4 エッチなサンタは好きですか?
ほんの出来心だったんだ。
要の反応が見たかったっつうか。ただそれだけだったんだ。マジで。
「あっ……ン、高雄っ、んっ」
けど、あんたはやることなすこと破壊力抜群すぎるだろ。
「ンンっ」
赤くて、丸くて、美味しいものを自分だと言われて、おずおずと乳首を見せたり、とかさ。襲うだろ?
「あ、あぁぁっ」
「サンタさん?」
「ぁ……ン」
着崩れサンタさんが寝室のベッドの足元、少し毛足の長いラグの上で身悶えてる。俺が美味いといった頬を赤く染めながら、潤んだ瞳をこっちに向けて、たまらなく蕩けた吐息を零してる。
「ひゃぁ、あ……口に含んだら、や、だっ」
自分が赤くて丸くて美味いのだろうと思った乳首を恋人の舌で濡らされて、切なげに自分から捲った赤いサンタ服を握り締めた。
「食べちゃ、ダメ、だ」
なんで? すげぇ、良さそうな顔してるくせに。
「あ、あっ、ン、高雄ぉ……」
食べたいだけ乳首を口に含んで舌先で転がして、歯でその感触を堪能する俺は、サンタの言いつけを守らない悪い子だから? だから、俺が欲しい赤くて丸くて美味いこれは、もらえない?
「ひゃっンっ」
指先でピンって弾かれて、甘い悲鳴と一緒に背中が反った。そして、またするりと乱れるサンタの赤いズボン。下腹部までズリ下がって、華奢な腰骨が露になる。その腰骨にもキスをしてやると、声の糖度が上がるんだ。
そして、服で隠れたピンクのそれがまた濡れる。でも、そこには触れずに、ズボンもそのまま、口付けは腰骨から乳首へと戻した。
口の中に含んで、膨らんだ胸の粒に舌を擦り付けて。
「あ、ぁっ、ン、高雄、もっと他も、して欲しく、なる、から」
肩をきゅっと掴んだ要がそのままその肩にしがみ付きながら、少し強く押した。今度は言いつけを守って、赤くて丸い乳首を口から放すと、要がピンク色をした唇をきゅっと結んだ。
結んで、そして俯いて、きっと言うんだろ? また、破壊力抜群なことをナチュラルにさ。
「他って?」
言って欲しい。くれよ。
「要」
破壊力抜群のおねだりを。
「こ、こ……」
下着ごとズボンを下げて、ぷるんって飛び出した可愛いベビーピンク色をしたペニス。先端から蜜をかけたみたいに濡れて美味そうなそれ。でもあんたのお上品な白い指がいじったのはそのペニスじゃなくて。
「ここも、して、欲しいんだ」
「……」
むにぃ、って広げたのは小さな孔。ヒクついて、赤く火照った口の縁にさえ、ごくりと喉が鳴る。あの孔の中の感触に、喉奥がヒリヒリと焼きついていく。
「高雄の指、欲しい」
「……」
「あと、太い、この硬い、のも」
ごちそうみたいな身体がくれるごちそうのようなおねだりの言葉。
「欲しい、んだ」
喉奥が熱で焼けそうだ。
「ン、んんんっ……ン、たか、ぉっ、ん、ン、んんんんんんっ」
その熱を口移しであんたにも注ぐと、繋げた身体が熱く絡みついてきて、俺は溶けるかと思うほど。
「あ、ぁっ、ン、イって、るっぅ……ぁ、あっ」
「要、んなか、すげぇ」
「ぁ、ぁ、あっ、ん、高雄っ」
「トッロトロ、しかも」
「あぁぁぁっ」
腰を強く突き入れた。細い腰骨を掴んで、ペニスで要の身体の中心を射抜くと、腰を浮かせて、要のピンク色ペニスの先端からまた白い雫が僅かに飛んだ。
「やらしいサンタ」
「あ、あ、や、だっ……やらしくないっ」
「やらしくて、可愛い、俺のサンタさん」
「!」
息が詰まるほど、心臓が止まるほど、要の身体がくれる快楽に引っ張られる。俺の言った台詞に興奮した要の身体がしゃぶりついて、吸い付いて、まるでキスでもするみたいに、ペニスの先端が絞られた。
やらしい身体だ。
マジでたまんない。
「……要」
「? わっ……」
腰を抱いて体勢を変えた。俺が寝転がって、あんたが上。ちょうど上司と部下みたいに上下になって、あんたに襲われる。
「な、にっ!」
そしたら、ほら、ほっぺたが真っ赤だ。俺の好きなもの。
美味そう、そう呟いて、その頬にキスをすると、俺のペニスを咥え込んだままのそこがきゅぅんって切なげに締め付けた。
「ぁっ……高雄……」
俺の欲しいものは、大切にしているものは、いつだってあんただ。
「要」
なぁ、わかる? 俺が今、欲しいもの。時計でもネクタイでも、鞄でも靴でもないんだ。俺の欲しいものはいつだって――。
「ぁ、高雄っ」
いつだって。
「良い子、だから、たくさんあげる」
あんただ。
「良い子、たくさん、ン、ぁっ」
やらしくて、可愛くて、綺麗で、敏感でたまに鈍感な。
「あ、ぁ、ぁっ……ン、ぁ、腰、こうするの、気持ちイイっ」
「っ」
「あ、ン、らめっ、これ、大きくて、奥来ちゃうっ」
「っ、っ」
「あぁン、乳首、いじって。高雄、の指でいじめて、くれっ」
腰を振りたくるやらしいサンタクロースの服の内側へ手を伸ばす。コリコリした粒を指で摘んだら、甘い溜め息を零して中を締め付ける。トロトロの内側がほどこすやらしいマッサージ。
「すげ、たまんねぇ」
「あっ……あぁぁっ」
思わずそう零して起き上がると、腰を掴んで要の柔くて狭くてきつい奥に捻じ込んだ。ペニスを全部根元まで、この人の中に埋め込んで、抉じ開けて、下から悦がるあんたを捕まえて突き上げる。
「あっ! ンっ、また、イっちゃうっ」
赤くて丸くて、冬にはもっと綺麗に色づく、美味い、粒を口に含んで歯を立てながら。
「あ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
お決まりのフレーズ。真っ赤なサンタ服に白いアレを飛び散らせる、性なる……っていう、やつ、そのまま。一番美味くて、一番甘いごちそうを一晩かけて平らげた。
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