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第6話
俺達がいつも一緒にいるためか、最初のうちは冷やかされたり横ヤリを入れられたりしたものの、いつしか公然の秘密というか、公認カップルとして見られるようになり、俺も瑞季もそれを肯定するともなく否定するともなく、不思議な関係が続いていた。
学年を問わず、言い寄ってくる奴もいたが、二人ともバッサリと断っていた。
中には、瑞季を無理矢理自分のものにしようとする輩がいたが、瑞季自身の自衛能力が半端なく、俺が出る幕はなかった。
そいつらは見るも無残に叩きのめされて、それ以来そんな不埒な考えを起こす者は ぱったりといなくなった。
本当のところはどうなのか、ハッキリと瑞季に聞いてみたい気持ちはあったものの、もし、単なる友達だと言われたら、立ち直れなくなるのは必至で、わざとそれを避けていた。
そんなある日、期末テストの範囲でわからないところを教え合うために、瑞季が一人でうちに来ることになった。
「あらー、瑞季君来るの?
会いたかったのに残念!
私、今から臣さんと出掛けるの。
映画デートよ、うふふっ。いいでしょ。
次からもっと早く言ってちょうだい!
ちょっと、日向、聞いてるの!?」
ぷりぷりとお袋の小言が続く。
「わかったってば。」
瑞季は、お袋お気に入りなのだ。
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