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第9話

瑞季の気持ちを図りかねたまま試験を終え、帰宅部の俺達は いつものファストフード店へ直行して、ハンバーガーにかぶりつく。 「あー、やっと終わったな… テストなんてなけりゃいいのに。」 「仕方ないじゃん、僕ら学生だし… 社会人になっても、資格試験とかあるじゃんか。」 「試験のない国に行きたい…」 「何言ってんだよ!学年トップ10に入ってるくせに。 贅沢だよ、日向は。」 ぷくっ と頬を膨らます瑞季が かわいい。 「お前だってそうじゃん!」 と言いながら、その頬をつんつん突つくと、「やーめーろー」と手をパタパタ振って真っ赤になっている。 めっちゃかわいいじゃんかー。 瑞季… お前、俺のこと…どう思ってるんだ? 友達?親友?それとも… いつのまにか、俺は瑞季を見つめていたらしい。 「日向?」 小首を傾げながら、(いぶか)しげな表情で俺を呼ぶ瑞季。 「なんでもないよ。」 慌てて残りのポテトを口に押し込み、コーラを流し込んだ。

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