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第13話
お袋はパパッと食事の用意をして俺に託すと、洗濯や掃除を手早く済ませ
「後は日向に任せたわ。これ、日向の泊まりの用意。
役に立つかどうかわかんないけど、日向置いていくわね。
こき使っていいわよ。
冷蔵庫に晩ご飯と飲み物とデザート入ってるから。
明日、朝ご飯とお弁当二人分持ってくるわ。
何かあったら電話してきなさい。
瑞季君、我慢しちゃダメよ。少しでも動けるようになったら病院連れて行くからね。」
じゃあ! と軽快に出て行った。
お袋に圧倒されて部屋に残された俺は、慌てて瑞季にスープとおかゆを食べさせて後片付けをした。
泊まりって…
瑞季と二人っきり!?
っても、瑞季病人だし…
瑞季の熱で潤んだ目と、この間の夢の色っぽい瑞季の目が一緒になって、危うく理性を崩壊させそうになった。
「日向?」
ハッとして我に帰る。
「あー、うん。お袋、強引でごめん。
俺、料理できないし、お袋になんか作ってもらおうと思って電話したら、こんなことになってて…
で、俺、ここに泊まることになってるみたい…いいの?」
「…日向がいいなら…いてくれたほうが…心強いから…」
「いいの?わかった。じゃあ、何でも言って!?甘えていいぞ。
今日は俺、お前をお世話するから。」
「いつも甘えてるから…」
くーっ、かわいい。
くるりと壁を向いて顔を隠してるけど、耳が赤いよ、瑞季。
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