13 / 229

第13話

お袋はパパッと食事の用意をして俺に託すと、洗濯や掃除を手早く済ませ 「後は日向に任せたわ。これ、日向の泊まりの用意。 役に立つかどうかわかんないけど、日向置いていくわね。 こき使っていいわよ。 冷蔵庫に晩ご飯と飲み物とデザート入ってるから。 明日、朝ご飯とお弁当二人分持ってくるわ。 何かあったら電話してきなさい。 瑞季君、我慢しちゃダメよ。少しでも動けるようになったら病院連れて行くからね。」 じゃあ! と軽快に出て行った。 お袋に圧倒されて部屋に残された俺は、慌てて瑞季にスープとおかゆを食べさせて後片付けをした。 泊まりって… 瑞季と二人っきり!? っても、瑞季病人だし… 瑞季の熱で潤んだ目と、この間の夢の色っぽい瑞季の目が一緒になって、危うく理性を崩壊させそうになった。 「日向?」 ハッとして我に帰る。 「あー、うん。お袋、強引でごめん。 俺、料理できないし、お袋になんか作ってもらおうと思って電話したら、こんなことになってて… で、俺、ここに泊まることになってるみたい…いいの?」 「…日向がいいなら…いてくれたほうが…心強いから…」 「いいの?わかった。じゃあ、何でも言って!?甘えていいぞ。 今日は俺、お前をお世話するから。」 「いつも甘えてるから…」 くーっ、かわいい。 くるりと壁を向いて顔を隠してるけど、耳が赤いよ、瑞季。

ともだちにシェアしよう!