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第14話
身じろぎ一つしなくなったと思ったら、規則正しい寝息が聞こえてきた。
安心したのか…
一人できっと心細かったんだろうな。
俺はいつも家族の誰かがいるから、熱出しても怪我しても、自分の心配したことがないし、病人だからと態度もでかくなって、ここぞとばかりに言いたい放題やりたい放題なのに。
瑞季はずっと一人で…
今までどんなに淋しくて辛い思いしてきたんだろう。
でもそんな素振りも全く見せずに。
守りたい
甘やかしてやりたい
沸々とそんな感情が湧いてきた。
俺はやっぱり、こいつのこと…
「瑞季…好きだ。」
自分で言って、ぼっと身体が火照ってきた。
瑞季は寝入って聞こえてはいないはず。
ぱたぱたと手で顔を扇ぎながら、今日の宿題になるであろう課題をカバンから取り出して広げた。
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