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第15話
side:瑞季
学校から帰ってから段々と具合が悪くなった。
身体が熱いのに寒気がすごい。
ヤバい、熱出てるかも。
フラフラする身体を必死で動かして、とりあえず携帯やらペットボトルの水やら、枕元に置いてから着替えて布団に潜り込んだ。
冷えたシーツが直ぐに熱くなる。
とにかく水分補給だ。
蓋を開けるのにも力が入らない。
やっとの思いで開けて、半分くらい一気に飲む。
しんと静まり返った部屋に一人ぼっち。
窓の下を通る車の音や帰宅途中の学生の騒ぐ声が漏れ聞こえる。
今までも、何度か寝込んだことはあるが、なんだか心細い。
頼れる人を見つけてしまったからなのか。
日向….
初めて会った時から、一目惚れだった。
男なのに…自分だって男なのに…
想う心を止められなかった。
誰からも慕われて、リーダー的存在のイケメン。
勉強もできてスポーツも得意。
そんな彼が自分を構ってくれて嬉しかった。
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