「…日向…」 「瑞季、おいで。」 そっと手を引かれてベッドへ。 見つめ合いながら静かに倒されてキス。 次第に深くなる舌の侵入に息が上がってくる。 甘い吐息、肌を滑る手の平の熱さ。 はあっ あんっ 思わず声が漏れる。止めようとしても止まらない。 これ以上の声を止めようと両手で口を塞ぐが、日向に外され、シーツに縫い止められる。 噛みつくようなキスをされて、んんんっ と くぐもった声で抗議する。 少し空いた唇の隙間から、ぬるりと日向の舌が入ってきて、ぴちゃぴちゃと口内を蹂躙される。 舌同士の追いかけっこで、どちらのものともわからない唾液が溢れ、首筋に流れていった。 散々弄ばれた舌は痺れ、僕は潤んだ目で日向を見上げ、大きく息を吐く。 日向は僕に跨ったままニヤリと笑うと、ギリギリ ワイシャツに隠れるか隠れないかの微妙なラインを甘噛みし吸い付いて赤い跡を付けていく。 「日向っ！見えるとこはダメ、止めて！」 日向はわざと聞こえないフリをして、その行為を続ける。僕は日向の肩を押して退けようとするけれども、さっきのキスの余韻で力が入らず、手は滑り落ちていった。 鎖骨まで下りてきた唇は、その骨に沿って ちゅうっちゅっ と右から左へと動き、次第に尖りきった胸の小さな粒に近付くと、いきなり強く吸い付かれた。 「あぁん！」 快楽に悦ぶ声が漏れる。 僕の声に気をよくした日向は更にその力を込め、吸い付いたまま器用に舌先を蠢かせ、空いた手で片方の粒を これでもかも弄りまわす。 あっ、だめっ、イっちゃう… あっという間に白濁の液を放った僕に 「…ここも…感度が良くなったよな… 瑞季、いい子…ここだけでイけるようになったね…」 日向の言う通り、僕の性感帯の一つであるソレは、日向にいいように いたぶられ、何か別の生き物のように日向の唾液で濡れていやらしく光っていた。 はあはあと息を吐きながら、次の行為を期待して待つ僕。