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第67話

何かが、優しく髪の毛に触れている… 温かくて柔らかな人肌が僕を包み込んでいる… これは… 「日向?」 寝起きのぼんやりした目を擦り瞬かせて尋ねると 「気が付いた?ごめん、優しくできなかった。 あまりに気持ちよすぎて。 大丈夫?痛くない?」 「…痛くないと言ったら嘘になるけど…大丈夫。 ごめん、僕、意識無くなったんだ… それに、綺麗にしてくれて、ありがとう。」 「うん、どういたしまして。 お互い…すごかったな…俺、ぶっ飛んだよ。 お前も…エロくてかわいくてキレイだった。 あんな瑞季見れるなんて、ツイてるな。」 日向は僕の顎を持ち上げ、ちゅ と音を立ててキスをした。 「シャンパン、まだ飲んでなかったよな。 どうだ?」 「…うん、少しだけ。」 パン と小気味のいい音がして、日向はすぐに薄いピンクの液体の入った細いグラスを運んできてくれた。 「俺達の初夜とこれから共に歩む人生に…乾杯…」 「…乾杯…」 カチリとグラスを合わせ、しばらく見つめ合ってから一口。 甘く弾ける泡が喉を通り過ぎた。

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