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第75話

「あー!初めて食べたけど、美味しかったねぇ! 家でも出来るかなぁ…今度チャレンジしてみるね。」 「あぁ、美味かったなぁ。でもさ、思ったより時間くっちまったな… なあ、瑞季、チェックイン少し遅くなってもいいか?」 「うん!大丈夫だよ。 日向、どこか行きたいとこあるの?」 「実はさ…馬に乗ろうと思っててさ。」 「えっ?馬?乗馬?」 「うん。どうだ?」 「乗りたい!馬にも触りたい!」 「オッケー。じゃあ、ホテルに電話するから待ってて。」 日向はチェックインと晩御飯の時間変更をさっさと済ませて、僕にウインクをした。 「よし、じゃあ行こうか!」 動物園のすぐ近くにあったんだね。 すごーい!ワクワクが止まらない。 日向って、僕が喜びそうなことばかりをセレクトしてくれて… それだけ僕のことをわかってくれて、甘やかしてくれてるんだ… 自分だって行きたいとことか、やりたいことだってあるんじゃないの?僕優先でいいのかな… 「ねぇ、日向〜」 「ん?どうした?」 「日向だって、行きたいとことかやりたいこととかあるんじゃないの? 日向のことも優先してよ。僕ばっかりじゃ申し訳ないよ。」 「だからさ、さっきも言ったけど、この旅のメインは『動物園』だったの! お前の喜ぶ顔が一番だって言っただろ? あとは俺が勝手に決めたオプション! 申し訳ないなんて、思わないでほしいな。 だから、思う存分楽しんでくれたら、俺はそれで満足なんだってば。 俺だって十分楽しんでるんだから。 見ててわかるだろ?お前と一緒でめっちゃ楽しいんだから。」 「…うん、じゃあ、目一杯甘えて楽しんでいい?」 「おう。任せとけ。」

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