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第88話

日向は、ふっ と艶やかに笑うと、僕の蕾に顔を寄せ襞に沿って丁寧に舐め始めた。 「あぁっ、それはイヤっ!日向!お願い…止めてっ!」 身を(よじ)って逃げようとする僕の腰をがっしりと捕まえ、日向が切なげな声でささやく。 「俺とお前を繋いでくれる大切なところなんだ。頼むから愛させてくれ…愛おしくて堪らない…」 「それは恥ずかしいから…お願い日向…ホントに止めてよ…」 「瑞季。頼むよ…ココ、こんなに(ほころ)んで、ヒクヒクして…俺の愛撫を喜んでるよ…」 日向は譲らず、ちゅぷっ、ちゅぱっ と音を立てて舐め回し、舌を挿れてきた。 蠢く舌先に唾液を絡ませて、ぐいぐい進んでくる。 気持ち良さよりも羞恥の方が(まさ)って、僕は目をぎゅっと閉じたまま身を固くしていた。 しばらくして、それが にゅるりと出ていってのを感じ、そっと目を開けると、日向が悲しそうに僕を見ていた。 「どうして?俺はお前の全てが欲しいんだ。お前の身体のどこもかしこも、俺が愛したいんだ。ましてや、ココでしか繋がることができないんだよ!『愛おしい』の一言しかないんだ。 俺を拒絶しないでよ… 俺に愛されるのは…嫌なの?」

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