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第97話

空腹が満たされて満足した僕は、日向の言うままに横になっていた。二時間程休んでいると少しずつ動けるようになったが、結局お昼もルームサービスを利用して、今度は座って自分で食べた。 僕が横になっている間に、日向は足りない分のお土産を買いに走り、まとめて宅配の手配をしていたらしい。 「ごめんな…瑞季。反省してるから…無茶するのは翌日予定のない日の自宅で…」 いや、それも嫌だよ。 とにかく今は飛行機に乗ることを最優先しないと… 黙って日向を見つめて 「(今日、本当はどこに行く予定だったの?)」 と尋ねると、残念そうに 「午前中はのんびりしてさ、雪の博物館行って大自然を満喫しながらドライブして、空港で土産買って帰ろうと思ってたんだ… 全部おじゃんになっちゃったけどね。」 「(そう…でも、僕は日向とのんびりできてよかったよ。)」 「瑞季…お前優しいな… もう少ししたら出なくちゃいけないけど、シャワー浴びるか?」 「(うん。ちょっと行ってくるね。)」 心配そうな日向を残して僕はシャワールームへよろよろと歩いて行った。 そうして何とか動けるようになった僕を連れて、日向は、あれやこれやと世話を焼きながら何とか飛行機に乗り込み、ひたすら我慢の数時間を過ごして、やっとの思いで自宅にたどり着いたのだった。

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