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第112話
買い物帰りにお義父さんと一緒になった。
やはり、今日は特別体調が良かった日のようだった。
いつもは気分が悪く食欲もなくて、ぐったりと横になっていることが多いのだそうだ。
食卓を囲んでみんなでビールを飲みながら、お義父さんにも二人の会社のことを話す。
「そうか、よかったなぁ。
なんか困ったことあったら、隼人達に聞けばいいぞ。
俺達ではわかってやれないこともあるからなぁ…
あいつらには頼んであるから、遠慮しなくていいぞ。」
「遠慮してないよ。もう、何度か相談に行ってる。
すっごい的確で冷静で、俺も瑞季も本当に感謝しているんだ。
親父、すっげー人達と知り合いでいてくれてありがとうな。」
「今更かよ。でも、あいつらのお陰なんだよな。
お前達が幸せに過ごすことが、祝ってくれたみんなへの恩返しみたいなもんだからな。
まあ、仲良くしてくれてたらそれでいいよ。」
お義父さんの言葉に胸がじんと熱くなる。
うれしくて泣きそうになり、そっと目を拭った僕の頭を日向がぽんぽんと撫でて笑った。
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