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第113話
あの騒動も徐々に鎮火していき、社内で僕のことも話題に出なくなった頃、片岡課長に呼ばれた。
「仕事はどうだい?アマゾネス達にいじめられてないかな?」
「いいえ!皆さんには、よくしていただいてますっ!」
「そうか。まーちゃんからも『デキる子が来て助かってる』って聞いてるよ。
あの時は庇いきれなくて申し訳なかったね。」
「とんでもないです!課長のお陰で…本当にありがとうございました!
課長がいらっしゃらなかったら、あのまま僕は退職してました。」
「いいや、力及ばず うちの課からお嫁に出しちゃうことになったからな…」
「でも、僕の性格的に、今の課は合ってると思います。だから、大丈夫ですっ!」
「そうか…それならいいのだけど。
かわいがってもらってるなら何よりだよ。
高木部長や他の奴らに嫌がらせとかはされてないかな?」
「あ、それも大丈夫です!社内の女性達が全員僕の味方になってくれて…嫌がらせを受けてるのは、逆に部長達の方かと…」
「あははっ!他人様に嫌なことすりゃあ、倍になって還ってくるというからな。
自業自得というもんだろ。
ところでさ、君にお願いがあってね。」
「はい、何でしょうか。」
「実はね、結婚式を挙げたいと思ってるカップルがいるんだよ。君達の結婚式があまりに素敵だったからさ、紹介したいんだけど…いいかな?」
「はい!もちろんです!それは…どなたですか?」
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