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第117話

「え、新婚家庭にお邪魔していいんですか? じゃあ、その時に料理教えてもらえますね。」 ふふっと笑って 「「ちょっと確認します。」」 お互いの相手へ連絡するための僕達の言葉がハモった。 苦笑いしながら『今電話してもいい?』と打ち込んで送信。 と同時に、またお互いの携帯が鳴り響く。 「「はい。」」 これまた同時で笑いをこらえながら電話に出ると 「瑞季?どうしたの?」 「仕事中ごめんね。今、昨日言ってた相沢さんと一緒なんだけど、金曜日にお家にお邪魔したいんだ。日向の都合はどう?」 「金曜…あぁ、大丈夫だ。時間はそちらに任せるよ。よろしくお伝えしてくれ。」 「うん!わかった。ありがとう、日向。」 「おう。瑞季…愛してるよ。」 「…日向ったら…仕事中…うん、僕も。じゃあね。」 「うちはオッケーです!」 「俺んとこもオッケーです! 「好き嫌い聞いといてって言われました。 あとで教えて下さいね。 それと、全部こっちで準備するから、お気遣いなく遊びに来て下さいって伝言です。」 「ありがとうございます! なんかかえってご迷惑かけるような… でも、すっごい楽しみです! あ、昼休み終わっちゃう。 電話番号教えてもらっていいですか?」 僕達は、電話番号やらラ◯ン交換をして別れた。 ダッシュで戻りながら、相沢さんと仲良くなれそうな予感に、そしてそのパートナーさんも日向と似てるような気がして、顔が自然と綻んでいた。

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