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第136話
ぼふっ と頭から湯気が出て、全身が真っ赤になった感覚があった。
何?何言ってんの?日向…バカじゃない?
真っ赤になっておろおろする僕を日向がにやにやしながら見ている。
「瑞季…やっぱ かわいいわ…お前、最高!」
がばっと抱きついてきた日向は、僕の全身にキスし始めた。
!!!
日向、昨日の翔さんと智君のラブラブっぷりに煽られて、その余韻がまだ残ってる?
このままだといいように扱われて、また動けなくなる。一日休みが潰れちゃうじゃないか。
っていうか、もうこの時点ですっかり日向のペースに持ち込まれている。
ヤバい、阻止しなければ。
できるだけ甘く優しい声音で話し掛けた。
「…ねぇ…日向…」
ちゅ、ちゅっ「…んー?」ちゅちゅっ…ちゅっ
ぴりっとした痛みを伴うキス。
赤い鬱血がまた増えていく…
「ねぇ、昨日他人様のお家で緊張したままエッチなことしたからさぁ…身体中強張って筋肉痛なんだよ。
だから…ね?今はちょっと痛みが治まってからにしてほしいの…
あ、僕だって日向に抱いて欲しいんだよ?
でも、身体が辛いんだ…ごめん、日向…」
やんわりと肯定を残したままの否定。柔らかな拒絶。
やっと僕の身体から唇を離した日向が小首を傾げ、僕自身をつつき始めた。
「え?でも、瑞季のココ、俺を欲しがってヨダレ垂らしてるぜ。」
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