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第139話
目に一杯涙を溜めて全身を硬直させた僕を 日向が見つめる。その瞳は色がなく透き通って見えた。
「…歯型ついちゃった…」
ぼそりと呟き、僕が抵抗しないのを見てとると、両手の拘束を外して胸の粒へ手を伸ばした。
きゅうっ と摘まれ引っ張られたソコは、じんじんという痛みから快感へと変化していき、指を離されても硬く尖り赤く色付いていた。
まだ弄られていない乳輪でさえもが、ぷっくりと膨らみ淫猥な形を成している。
「瑞季、ココ好きだもんなぁ…ほら、こんなに尖っちゃって。美味しそう…つついたらミルク出そうだね。
吸ったらホントに出るかも…」
ふふっとうれしそうに笑うと、右側に吸い付き、左側を指で愛撫し始めた。
一度に弱い場所を責められて、背中が反対に反り返った。
その反応を楽しむかのように、舌でぐるりと形の通りに嬲られ、小さな穴をこじ開けるようにつつかれる。歯で唇で甘噛みされ、甘痒い痺れがぞくぞくと広がる。反対側もその同じ動きを指でされておかしくなりそうだった。
長年かけて日向に開かされた僕の身体は日向しか知らない。
何を言っても反抗しても、どこをどう愛撫してら僕が大人しくなるかを熟知されている。
悔しいが快楽に負けて甘い声が溢れ始める。気が付かないうちに腰が揺れ、縮こまっていた僕自身がゆるりと立ち上がっていた。
日向は意地悪だ。悪魔だ。
でも
そんな彼を愛してしまったのは…僕。
心だけでなく身体まで支配されて逃げられない。
この傲慢で優しい悪魔は一生僕を離さないだろう。だって悪魔のくせに神様の前で永遠の愛を誓ったのだから。
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