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第144話
何か、何か言わなきゃ…きちんと自分の思いを。
「ねぇ、日向…『虐めたい』とか『啼かせたい』は、わかるよ。
だって僕にいつもそうしてるじゃん。
僕だって時々、日向に『そうしたい』って思うことあるよ。
でも、鎖や監禁はちょっと…あの…」
「あっ、あっ、やっぱ、やっぱそうだよな、なっ?
やっぱ変だよな?やっぱり…」
くしゅんと項垂れた日向。いつもの俺様はどうしたの?
『変態』って何?それ…本気で悩んでる?
でも、それは…
「ねぇ、日向…
世の中いろんな人がいてそれぞれ好みが違うから…変だとかそういうのは他人と比べるからでしょ?
中にはヤバい人もいるけど。
…僕は、日向が変だなんて思わないよ。
どんな性癖を持っていても…日向は日向だから。僕の、大好きな日向だから。
それに
監禁は怖いけど、鎖くらいならいいかな…って…むぐっ」
日向が飛びついてきた。
ぎゅうぎゅう抱きしめられる。
「瑞季っ!瑞季…」
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