153 / 229
第153話
全部見られてる
ヒクつく蕾も、物欲しげに濡れて揺れる僕自身も
視線で犯されている
「瑞季…」
いきなり耳元で名前を呼ばれ、僕は呆気なくその声だけでイってしまった。
恥ずかしさで居たたまれなくなって、ふるふる震える。
溢れる涙はタオル地の紐に全て吸い取られた。
ひくっ、ひくっ
しゃくり上げる僕を日向はそっと抱きしめてきた。
そして頭を撫でると、指先だけで全身をなぞり始めた。
擽ったくて身を捩り逃げようとするけれど、縛った両手首を頭の上で拘束されて動けない。
頬を触っていたかと思うと腰に移動し、次は首筋へと指は履い、どこを嬲られるかわからない。
尖り切った胸の粒は殊更弄られた。
熱い吐息が我慢しても口から零れて止まらない。
上気する肌の熱はきっと日向の指先に届いているはず。
全身を隈なく触った指はそれでは満足していなかったようだ。
両膝の裏を折られ、慣れた硬い感触が後口に当たった。
あっ、クルっ
くぷんと捻じ込まれた楔はぐいぐいと奥まで辿り着いた。
思わず反り返る背中を掬われ引っ張られた身体は宙に浮き、太く大きなものが最奥まで入ってきた。
ああっ
日向の息が顔にかかり、日向の膝の上に座らされたのだと悟った。
両手はそのまま日向の首の後ろに回され、解けかけた目の紐は軽く締め直された。
ともだちにシェアしよう!