158 / 229

第158話

とく とく とく 何の音だろう…それに、温かい… 徐々に戻る意識と目の前の裸…日向っ!? 日向の胸に抱き寄せられて眠っていた。 一気に目が覚めてオロオロする。 そっと顔を上げると、静かに日向が眠っている。 うわー、彫刻みたいな顔。長い睫毛。 あの音は日向の心臓の音だったんだね。 身体は…全身痛い。動けない。 仕方ない、自分がやらかしたんだから。挑発して乱れて抱かれたのは僕。 連日のエッチは半端なく辛い。明日仕事に行けるだろうか…いや、行かねばっ! あれやこれや考えていると、日向の体が震え出して、笑い声が聞こえた。 「くっくっく…あー、我慢できないっ。 何朝から百面相してんの?面白すぎる…」 「…日向っ!見てたの?起きてたの?ヒドイよっ!」 「はいはい、膨れない。おはよう、瑞季。 身体どう?」 「全身痛いっ。起きれない…もう、やだ。」 「ごめん、毎日…お前がかわいすぎるのがいけないんだぞ。 人のこと散々煽りやがって。」 「うっ…煽ったわけじゃないけど。」 「あれは完全にそうだよっ。かわいくって、エロくって、乱れっぷりが、ぶふっ、もごもご」 「日向っ!それ以上言わないでっ!思い出すと恥ずかしいからっ!!」 日向の口を両手で押さえて塞いだ。

ともだちにシェアしよう!