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第160話
「うん。
多分『好き』『愛してる』のメーターが振り切れ過ぎて、そっちにいってるのかな。
お前が翔と連絡取ったかも って思っただけでもダメだった。
瑞季….こんな俺、引くよな。」
「今更何を。
僕は日向じゃないとイヤだし、日向がいい。
僕を好きにできるのは日向しかいないし、僕を愛してくれるのも日向だけ。
昨日も言ったでしょ?
日向は日向だって。」
「瑞季…」
抱きついてこようとする日向を止めた。
「ストップ!!今日はもう触っちゃダメ。
…また欲しくなるから…
明日から仕事だし、出社できないのは困る。」
「瑞季がヤバい!鼻血出そう…
ね…手だけ握っててもいい?」
「ん。いいよ。あ、でも朝ご飯作らなきゃ。」
「残り物あるから持ってくるよ。ここで食べよう。
起きれる?座れる?」
僕が起き上がるのをいそいそと手伝い、枕やクッションで調整して座らせてくれた。
お行儀が悪いけどベッドの上で食事を済ませ、また横になった。とにかく体力温存して腰を元に戻さないと。
うれしげに僕の手を握って離さない、日向の手の温もりを感じながら、うとうとと夢の中へ旅立った。
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