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第181話

「簡単なもので悪いな。お前みたいに上手く作れなくて。」 「何言ってんの?僕はすごくうれしいし、ありがたいよ。」 ちょっぴり味も薄すぎたけど、料理の苦手な日向が僕を気遣ってしてくれたことが本当にうれしくて、美味しく頂いた。 仲良く後片付けまですると 「風呂の準備もできてるから、入ってこいよ。俺はもう済ませたから。」 「えっ?どうしたの?至れり尽くせり。後が怖い…」 「なんだ。わかってるじゃないか。」 想像してぼふっと音が出そうなくらいに真っ赤になった僕にキスをした日向は、甘えるような声音でささやいた。 「今夜は…久し振りにたっぷり…愛し合いたい…」 そう言えば…生活環境が一気に変わって僕に余裕がなくて、しばらくご無沙汰だった。 恥ずかしくて俯いたまま、こくこくと頷くと、日向に抱きしめられた。 フェロモンがダダ漏れの男らしい雄臭い匂いを胸一杯に吸い込むと、身体がかっと熱くなった。僕に負けないくらいに日向の身体も熱を持って、心臓もトクトクといつもより早く打っていた。 僕と同じように日向も期待と不安と緊張とでドキドキしてるのか… そう思ったら愛おしくって、背伸びをすると僕から舌を絡める濃厚なキスをした。 んっ…んふっ、ん… これ以上煽ったら、後で何をされるかわからない。 ちゅ とリップ音を鳴らして唇から離れると、つーっと一本銀糸が繋がった。 驚いて真っ赤になった日向から急いで離れると、ダッシュでバスルームへ逃げ込んだ。

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