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第215話

「な?気持ちイイだろ?もっとヨくしてやるから…力抜いて?」 僕の頬を撫で暴君が降臨している。 この目を見たら逆らえない。 こんな時に何してるんだよ…反発して拒絶する心と裏腹に、身体はものの見事に日向の愛撫に綻んでいく。 「あんっ、いやっ…日向っ、やだぁ…」 零れ落ちる嬌声はますます日向を煽ったようで、責め方がどんどん激しくイヤラしくなってきた。 「指だけでイかされるのは…やだっ!」 思わず叫んだ僕は慌てて口元を押さえたが遅かった。 「瑞季…何てかわいいこと言うの?じゃあ…お前の好きなコレ、あげるね?」 うれしそうな日向の声が降ってきて、指を抜かれると同時に熱い固まりが、ぐじゅりと音を立てて入ってきた。 「んんんーーーっ」 僕の中を遠慮もせずに入ってきた楔は、すぐに掻き混ぜるような動きをし始めた。 指とは比べ物にならない重量感と密着した感覚と、今までになかった『何か』が、不意に僕のスイッチを押した。 あぁ…さっきと当たる角度が変わって…キモチイイ… そう、指では届かない奥まで…来て… 日向の動きに合わせて腰が揺れ甘えた声が溢れだした。 「日向ぁ…もっと…きてぇ…」

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