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第217話

「あっ、はあっ、日向…日向ぁ…好きっ、大好きっ…もっと、もっと僕を…愛してっ!」 「…くっ…わかってるよ。瑞季…愛してる」 僕の中でぶわっと日向が大きさを増し、抉る力が強くなった。 「あああっっー」 外から形がわかるほどに、日向の楔が暴れ回る。 繋がる対位を何度も変え、いろんな格好で貫かれた。 こんなすごい愛され方は結婚式以来だろうか。 僕も、言葉で身体で日向を煽り乱れたのは数える程しかない。 息をするのも辛いほど、日向で満たされ求められ、唇を重ねていく。 いつまで一緒にいられるかわからない。 訳のわからぬ焦燥感が僕を追い詰め駆り立てる。 どんなに愛し合っていても、いつかは別れがやってくる。 僕は…それが怖い。こんなにも愛する人から離れるなんてできない。 きっと『涼香ママ』という大切な身近な存在を失って、心のバランスが崩れているんだと思う。 日向は、こんな僕の気持ちをわかっているんだろう。 だから言葉で身体で、それこそ全身全霊で…『愛してる』と伝えてくれているんだ。 いやらしい言葉を並べ立て、淫らに無茶苦茶に求める僕を日向はすっぽりと受け止め、愛情の限りを注いでくれていた。 もう、限界…絶頂が近い。 迫り来る欲望の解放に、乱れ心踊らせ、甲高い声を上げて…僕は達した。 と同時に日向の熱い精液で身体の奥が満たされていく。 愛している、愛されている… 僕を…離さないで、離れないで…

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