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第220話
一人きりにするのは少し不安だったが、大人しく頷いたので、キッチンへ。
紅茶?いや、ミルクココアにしよう。
大きめのマグカップにたっぷりの牛乳を注いでチンすると、急いでベッドルームへ戻った。
瑞季は膝を抱えたまま、じっと待っていた。
「ほら、瑞季。熱いから気を付けて。」
涙目でちらりと俺を見ると、黙って受け取り、ふーふーと息を吹きかけ一口飲んだ。
「…美味しい。」
ちょっとホッとして、また後ろから抱きかかえる。
半分くらい飲んだところで
「ご馳走さま。残しちゃった。ごめんね。」
いつもの瑞季に戻っていた。
俺はカップを受け取ると、サイドテーブルに置いた。
「瑞季…あったまったか?」
「うん。ごめん、ありがと日向。」
背後から覗き込みながらキスする。くったりと俺に身体を預けて瑞季が受け入れてくれる。
少し開いた唇から舌先を侵入して歯列をなぞると、甘いココア味の唾液が流れ込んできた。
「んっ、んむっ…んっ」
くぐもった声を出しながらも、俺の舌に懸命に絡めてきた。
散々口内を舐め回し、やっと離れた時にはお互いの息が上がり、唇には銀の糸が繋がり…切れた。
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