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第222話
side:瑞季
振り払っても振り払っても止まらない、日向を失う不安と恐怖。
自分でどうすることもできず、止める術も知らず、ただその重い感情に蝕まれていく。
溢れるような愛情に包まれて、すっかりそれに慣れきっていた。
惜しみなく与え、与えられる愛情が永遠に続くものだと、当たり前のように思っていた。
日向が、もし日向が僕の前からいなくなってしまったら…
突然交通事故に遭ったり、病気になってこの世から消えてしまったら…
…僕はまた一人になる…
暗闇に引き摺られるような、どろどろと真っ黒い感情が渦を巻いて僕を飲み込んでくる。
イヤダ イヤダ イヤダ
僕の大切な人を奪わないで
僕の愛する人を連れて行かないで
助けて…誰か助けて…
日向…日向…日向…
置いて行かないで…僕を…離さないで
僕を…
「瑞季、どうしたんだ?何だよ、こんなところで。」
柔らかな温かい声がした。
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