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第225話

誰かがこの世からいなくなっても… 日は昇り、月は暗闇を照らし星は瞬き、風が吹いて雨は土地を潤す。 スーパーやコンビニには商品が並び、子供達の笑い声があちこちで響いている。 いつもの生活、いつもの営み。 変わらず流れゆく時間。 涼香ママ… お義父さんは少し痩せたみたいです。 ご飯、食べたり食べなかったり。僕達が遊びに行った時には、ちゃんと食べてくれるけど。 時々チェックしなきゃね。 お家の仏壇も墓前も、いつもバラが綺麗に咲いていますよ。 あ、朝陽君も様子を見に来てくれてます。 二人の時は専らお義父さんの奢りで飲みに行くそうですよ。 僕達は時々ケンカもするけど、相変わらずラブラブです。安心してね。 バラの花を抱えて日向と一緒に墓前に供えた。 すっかり顔馴染みになった和尚さんと世間話をしながら、お茶を頂く。 「あれからね、墓地が華やかになりましてなぁ。」 「あー、うちのお袋の影響ですかね?」 「はははっ。故人が喜ばれるなら、それもよし。 この世もあの世も極楽極楽。」 涼香ママ…亡くなっても恐るべし、その影響力。 「日向?」 「ん?どうした?」 「…手…繋ぎたい。」 「ふふっ。いいよ。」 大通りに出るまで、手を繋いで歩く。 何気ない幸せ。 それを噛み締めながらくっ付いて歩く。 「今日、何食べたい?」 「そうだな…コロッケ!」 「うん、わかった!じゃあ、買い物して帰ろう。」

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