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続**不釣り合い**(1)
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「双羽 さん、切ってきたよ? スイカ」
にっこり微笑み、スイカを乗せた平皿を両手で掲げると双羽さんは何度も研究机に額を打ち付けていた。
「何をしてるんですか?」
自傷行為を繰り返す彼の姿に驚いて駆け寄り、何度も額を打ち付けるその振動で落ちないよう、机の片隅に手にしていた平皿を置く。
耳まで真っ赤。両手を掴んで彼の動作を止めさせる。だけどやっぱり顔は俺に向けず、俯いたままだ。
「双羽さん?」
いったい何を考えているのやら。どうしてこのような行為に陥ったのか。
訊 ねてみると悲鳴のような声が聞こえた。
「っ、きっ!」
き?
「君が悪いんだっ! こんなオジサンをおじょくるからっ!」
「別におじょくってなんかないですけど?」
「嘘だっ! こんなオタクな奴を好きになるわけがないっ! こうやって私が四苦八苦している姿を見て面白がっているだけだろうっ?」
双羽さんは俯いたままだ。大きく頭を振り、大粒の涙を散らす。
年上に対して涙を流す姿も可愛いと思うのはいけないことだろうか。
俺の気持ち、何かの冗談だと思われてんの?
……本気を見せろってことか?
なるほどね。
いいよ? だったら本気を見せてやる。
後悔しても知らないからな。
「双羽さん……」
「?」
双羽さんが顔を上げたところで自らの唇で彼の唇を塞いだ。
「っ、んうぅううっ!!」
吐息さえも吸い込むほど強い接吻をすれば、喘ぐような色香を含んだ声が聞こえた。
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