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続×続**不釣り合い~君想う**(4)

 熱い楔が私の内壁を掻き分けて最奥目掛けて挿入(はい)ってくる。  やがて最奥に辿り着いた楔は内壁を擦りながら抽挿を繰り返す。  浅く、深く。深く、浅く。その度に聞こえてくるのは生々しい肉音と私の喘ぎ。  そして、天伍くんのくぐもった雄々しい呻き声だ。 「あっ、っひうううっ!!」  天伍くんの楔で、感じ部分を何度も擦られ、私の意識が途切れそうになる。 「俺、もう限界」 「っだめ!!」  私だって体力も性欲も何もかもが限界だ。  最奥を攻められ、天伍くんの欲望が弾ける。  私の腸内を彼の精液が潤す。 「もう出なっ! らめっ! はひいいいいんっ!!」  口からは飲み込めなくなった唾液が溢れ、零れ落ちる。  目の前がチカチカする。  果てすぎた私には吐き出すものがない。精液の代わりに潮を吹いた。出しても出しても止まらない。それはとてつもなく長い間、垂れ流し状態だ。  しかし言い知れない幸福感が私を満たした。  同性で年下。  けっして叶わないと諦めていた恋が成就したことを実感して。 「これで冷やしておいてください」  情事の後、私の身体を綺麗にし終えた彼は冷凍庫の中から氷嚢(ひょうのう)を取り出し、机に打ち付けた時に赤くなった額に当てるよう指示した。  額の痛みはない。  あるのは、彼に抱かれて潮まで吹いたという恥ずかしい気持ちと、恋心を知った彼への熱だけだ。  年下で、同性に抱かれて世話まで――。  恥ずかしすぎて顔なんて見られるわけがない。  けれどもせっかくの好意を無下にすることもできず、項垂れながら氷嚢を受け取り、額に当てる。 「はい……すみません」  自分よりも年下の彼の方がずっと冷静だ。  情けない。

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