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**身代わり。**(4)
「っん、うう……」
口の中に高橋の舌が滑り込む。
俺も負けじと舌を絡み合わせ、吸い付けば、ベッドに倒された。
「もう一回、してもいい? ココに、俺を挿入(い)れたい」
尻をなぞられれば、高橋の肉棒が俺を貫いたあの快楽が襲う。
腰が揺れたのを同意と見たのか、俺の足を広げた。
勃ち上がった俺の陰茎の下で、高橋の反り上がった肉棒が見える。
「名取くんの中、トロトロだ」
「言うなっ!!」
そう言ったのは恥ずかしいからだ。今度は、もう、拒絶はしない。
だから俺は、高橋のほっそりとした背中に腕を回した。
「名取くん可愛い、可愛いっ!!」
高橋は俺を愛でる。
「っひ、う、あああっ!!」
「ここが悦 いんだよね」
さっき俺が感じた場所を覚えていた高橋が、反り上がった肉棒で中を擦る。
「っひ、やあ、そこ、擦ったら!!」
「名取くんっ!!」
「あっ、あああああっ!!」
高橋の、深い抽挿。二度目の吐精を注ぎ込まれた。
「ガッコ、明日から、来いよな」
「うんっ!」
すべてが終わったあと、ベッドの上で高橋に包まれている俺は口を開き、明日のことを伝える。
高橋の長すぎる前髪が邪魔で上げれば、顔をほころばせ、満面の笑みを浮かべた彼の顔があった。
頬を紅色に染め、口元は弧を描いている。
なんだよ、ものすげぇ可愛い顔してるじゃねぇかっ。
くっそ、嬉しそうにしやがって。
笑う高橋を恨みがましく睨みつけると、額に唇を落とされた。
……ああ、どうしよう。胸が苦しい。
明日から、俺の心臓はもつのだろうか。
**END**
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